特別警報級の台風襲来に厳戒態勢

台風10号災害対策本部を設置し、職員全体会(約120人参加)でも厳戒態勢を確認=4日、伊仙町

5日に避難所開設 早めの避難呼び掛け
徳之島3町

 【徳之島】特別警報級への発達さえ予想される非常に強い台風10号の襲来に備え、徳之島地区では4日午前9時、伊仙町が災害対策本部(本部長・町長)を設置して職員全体会で厳戒態勢を確認。天城町も全体朝会で危機意識を共有するとともに、町防災計画に沿って警戒対策本部(同・同)を設置。避難所への住民の受け入れは高齢者など弱者に配慮して伊仙町が5日午前10時、徳之島町は同日午後1時、天城町も「明るい日中」にそれぞれ開始する。

 伊仙町は災害本部設置後、全集落区長・民生委員・消防団の合同会、午後からは職員全体会(約120人参加)、各課個別の対策会も立て続けに開催。全体会で大久保明町長(本部長)は「巧遅(こうち)は拙速に如かず…。情報に疎く孤立した人なども探し出して、早めの避難呼びかけることが大事」と災害弱者対策も強調。停電と連動する断水、災害ゴミ集積の指定などについて各課長らが説明。避難所は、町ほーらい館をはじめ町立の東・西公民館の3か所に設置。ガラス窓の補強など安全対策では、船便の欠航続きで資材不足も生じているという。

 天城町は午前8時半からの全職員朝会で森田弘光町長が、自らの安全を確保しつつ、町民の生命・安全を守る支援を要請。町防災計画の初動対応マニュアルに沿って災害警戒本部を設置した。避難所は町防災センターのほか、高潮や土砂災害などリスクの少ない松原上区、天城、瀬滝、西阿木名、三京の計5公民館に設置。警報の状況を把握しながら5日中に災害対策本部に切り替える予定だ。

 徳之島町は、町生涯学習センターや町地域福祉センター、亀徳振興会館、諸田公民館、井之川同、池間生活館、轟木公民館、山同、手々福祉館の計9カ所を避難所に指定。寝具や食料品など持参による「早めの避難」を呼び掛けており、5日中に災害対策本部(本部長・高岡秀規町長)を設置予定という。