1歳児、新型コロナ感染

県、喜界町での初確認を報告

県は5日、喜界町在住の10歳未満の男児が新型コロナウイルスに感染したと発表した。同町での感染確認は初めて。町によると1歳児で現在、自宅待機中。濃厚接触者の親族4人は同日、検体を採取し県本土に移送ずみ。6日、PCR検査の結果が出る予定だ。

県や同町によると男児は9月27~30日は自宅におり、今月1、2日は町内の託児施設に通っていた。9月末にやや発熱と咳、鼻水があったという。

3・4日とも在宅していたが、5日に発熱が40度近くになったため保護者が島内の医療機関を受診し、抗原検査で陽性と診断された。

なお聞き取りで親族は県外に半年以上出たことはなく、県外者や陽性判明者との接触は確認されていない。

男児は現在、37・2度の発熱。県健康増進課は「ほかの症状はなく、いまのところ島外搬送の可能性はない」と説明。濃厚接触者の対象については施設職員や利用者に広げ、感染経路についても調査を進めていくという。

同町は県から感染報告を受けた同日午後から、役場内で対策会議を開いて情報を共有。同4時半ごろ、町民に対し防災無線で感染確認を報告した。

町ホームページでは、隈崎悦男町長がマスクの着用や手洗いの徹底、「三密」回避など感染拡大防止を求めるコメントを掲載。合わせて正確な情報に基づいた行動と、不当な差別と偏見を起こさないよう訴えた。

なお同6時半から役場内で警察や教育機関などを交えた対策会議を開催。公共施設の利用制限や休業など今後の方針を協議した。

同町(喜界島)を除く、奄美群島関連で新型コロナの感染が確認されたのは、これまでに奄美大島2人、沖永良部島1人、与論島55人、徳之島2人。5日まで県内で確認された感染者数は435人に上る。