男児、陽性から陰性に

喜界町内の女性1人の感染と、感染が発表された男児の陰性が報告された(7日、喜界町ホームページより)

喜界町、新型コロナ 新たに40代女性1人感染
避難所開設に慎重意見

 県は7日、喜界町在住の40代女性(442例目)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。現在の症状や行動履歴、濃厚接触者数などは調査中という。一方、喜界町はホームぺージ上で、5日に県が感染を発表した同町在住の10歳未満の男児(433例目)について「精密な検査の結果、陰性であることを確認した」と陽性診断の取り消しを報告。この件に対し、県側は確認中として詳細を明らかにしていない。

 男児は町内に住む1歳児。県が5日、新型コロナの感染確認を発表し、男児が利用する託児施設の関係者20人(40代女性含む)を濃厚接触者としてPCR検査を実施。7日の発表ではこの女性以外、全員陰性だったことが分かっている。

 県や町によると男児は今月5日、発熱が40度近くになったため保護者が島内の医療機関を受診、抗原検査で陽性と診断された。しかしその後2回のPCR検査でいずれも「陰性」となったことで、町側は男児の感染診断が取り消されたと奄美新聞の取材に答えている。

 県によると、これまで陽性判定してから数日後に取り消したケースはない。県健康増進課は「女性の感染概況と合わせ、診断過程などこれまでの経過を確認したい」と述べるにとどめた。8日、追加情報が報告される見通し。

 この異例の事態を受け、町は同日夕方、防災無線で女性1人の感染と男児の感染取り消しなどを伝えた。

 また役場内で緊急の対策会議を開き、引き続き感染防止の徹底を図ることで一致。県と濃厚接触者など情報の確認を進めていくとしたほか、台風14号の接近による避難所開設に慎重意見が出、町民に親族や知人宅への避難を促していく方針も合わせて確認した。

 同町総務課は「公共施設などでの避難所利用時は、検温やアルコール除菌を一層徹底しなければならない」とした。

 7日までに県内で確認された感染者数は445人となった。