機能維持・環境美化に貢献

徳之島3町合わせ約200人が参加した「土地改良施設愛護作業」=16日、天城町当部「南部ダム」

徳之島3町約200人が汗
土地改良施設愛護作業

【徳之島】徳之島地区の農用ダムや農道など「土地改良施設愛護作業」が16日、地元3町や県行政、農業団体、建設業協会など関係機関・団体から約200人が参加してあった。担い手不足も背景に手薄になりがちな主要施設の除草作業などに官民一体で汗を流し、施設の機能維持と環境美化に一役買った。

土地改良施設は、各地域の農業振興基盤として国県などが巨額の事業費を投じ設備している。一方でその機能維持の面では、受益農家の高齢化や担い手不足など構造的な問題もあって年々難しさを増しているのが現状。そのため3町行政や県当局が毎年、地域の農家や一般住民たちにも施設の適正な管理、機能維持の大切さなどの啓発も兼ねて、愛護作業への協力を呼びかけている。

機材持ち込みで機動力を発揮した徳之島建設業協会の会員各社からの88人をはじめ、県徳之島事務所農村整備課や3町農地行政(耕地課・農地整備課)、各土地改良区、水土里サークル員など3町合せ約200人が今年は参加した。

場所は、徳之島町が「神嶺ダム」、下久志海岸(農業関連公園)、農免農道(五ラン大原線)など。天城町は南部ダム(当部)、徳之島ダム(瀬滝)など。伊仙町は中部ダム(馬根)、東部ダム(面縄)をはじめため池、農免農道(東部地区)などが対象。それぞれ雑草木の伐採やごみの収集に汗を流した。アマミノクロウサギ観察小屋のある天城町「南部ダム」では、侵略的外来植物ギンネムの抑制にも貢献していた。

官民一体の取り組みに県徳之島事務所農村整備課は「愛護作業で土地改良施設の機能を維持し、引き続き適正利用も進め、地域の農業振興に生かしてほしい」(梅北隆一整備係長)と話していた。