いせん親子チャレンジ教室

名物の石垣群と「300年ガジュマル」の下には〝ケンムンの足跡〟も(?)=17日、伊仙町阿権

阿権の魅力紹介
「島っ子ガイド」らアピール

【徳之島】伊仙町の「いせん親子チャレンジ教室2020」(町教育委員会主催)の年間プログラムの一つ「ぶらり町(まち)歩き」が17日午前、同町阿権(あごん)集落を対象にあった。阿権小3~6年生ら「島っこガイド」13人が名物の石垣群とガジュマルの老巨木、集落の歴史文化、奄美群島国立公園指定エリアなど〝地域の宝〟魅力を、子ども目線で楽しく懸命にアピールした。

 同町「親子チャレンジ教室」は、自然・人材・歴史・文化など地域の素材を活用した体験活動を通して、親子の絆を深めることなどが目的。07年度から文部科学省「学びあい、支えあい地域活動事業」で2年間実施後、町単事業に移行して、月替わり体験プログラムを設定して参加を募り継続している。

 だが今年度は、新型コロナウイルス対策のため4月~9月の上半期に計画した夜光貝アクセサリーづくり、遺跡散策、科学の祭典、貝がら採集、運動会特別企画・かけっこ塾など全中止を余儀なくされた。そしてようやく今月のプログラム「ぶらり町歩き」が今年度の実質的な第1弾となった。

 コロナ禍をぬったその「ぶらり町歩き」には、町内の親子連れなど応募参加者たちのほか、阿権小6年生の中幸也君・竹添里彩さん・實愛佳さんら「島っ子ガイド」13人と学校、保護者ら関係者合せ約60人が参加した。

 さわやかな秋晴れの下、「地域の公園」と自賛する発着点・阿権小の魅力などをまず紹介。周回離合の2班(ルート)に分かれて、てくてくと徒歩で出発した。

 島っ子ガイドたちは、総合的な学習の時間で学んできた〝集落の宝〟の特徴について元気よく紹介。三択クイズでも楽しませながら、荘厳な巨木「300年ガジュマル」の下では伝説の妖怪「ケンムン」の目撃談、通路に刻まれたその足跡(?)も示して一行を和ませた。ほか、パワースポットの神社やサンゴ石垣の小径(こみち)、阿権渓谷(奄美群島国立公園第2種特別地域)の一部など含め、阿権の魅力を懸命にアピールした。

 母娘で参加していた松田美幸さん(36)=伊仙=は「同じ町内に住みながら、阿権集落を歩くのは初めて。自分の足で歩いて説明を聞くと全く違った景色に見えるなど、すごく良い体験になった」。長女ひなたちゃん(伊仙小1年生)もドングリなど木の実や「ケンムン」にも興味を示していた。

 同チャレンジ教室は3月まで計5プログラムを残すが、引き続き新型コロナの状況を踏まえ検討される(町社会教育課)。