与論で新規感染5人

来島自粛要請の解除から約3か月経ち、島内で新たに5人の感染が確認された(写真は与論島外観)

新型コロナ 自粛解除から約3カ月

 県は3日、与論町で新型コロナウイルスの感染者が5人確認されたと発表した。概況では40代男性、30代女性と同居する親族の10代男性の計3人について報告があり、いずれも町内医療機関に入院中。残る2人(40・50代のいずれも男性)の詳細は調査中とした。

 40代男性は今月1日から発熱(37・5度)や頭痛、全身倦怠感があり、今回感染した30代女性が知人だったため、2日に医療機関でPCR検査を受診して陽性が判明した。

 女性は1日から発熱(38・2度)や味覚障害などがあり、先の男性と同じく2日にPCR検査を受診したところ陽性が判明。それを受け発熱(37・6度)があった同居の男性も同日検査で陽性となった。全員容体は落ち着いているという。

 発表によると3人とも島外移動歴や県外者との接触などは確認されていないが、詳細調査中の感染した男性2人は濃厚接触者。

 現在3人の職場関係者や親族、知人など合わせて50人を濃厚接触者としてPCR検査を実施しており、早ければ4日にも結果が判明する見通し。

 同町内では7~8月に掛けてクラスター(感染者集団)が発生し56人(鹿児島市在住1人含む)が感染。最後の感染確認から2週間後の8月下旬に同町は来島自粛要請を解除していた。

 それから約3カ月後、新たな感染発生に県健康増進課は「概況を発表した3人は再陽性ではなく、クラスター関連とは考えていない」との見方を示し、「拡大動向を慎重に調査しながら、島外搬送の可能性など必要な医療対応を検討したい」とした。

 同町は発表を受け、ホームページでマスク着用や手洗い等感染防止対策の徹底を呼び掛けている。

 県全体の感染者数は3日まで483人に上り、重症者はなし。2日現在、医療機関に7人が入院、宿泊施設に5人が入所。死亡者数は13人となっている。