全14集落を対象に始まった天城町「む~るし語ろう会」=11日、前野福祉館
【徳之島】天城町の集落座談会「2020年度む~るし語ろう会」(町主催)が11日、前野、兼久両集落を皮切りに始まった。テーマは「住んでよかった!暮らし満足度ナンバーワンのまちづくりを目指して」。森田弘光町長や各主管課長らが住民たちに主要施策を改めて解説し協力を要望。住民たちは環境整備を中心に地域活性化対策など質問・要望を寄せた。15日までに全14集落(会場)を巡回実施する。
19年度から集落座談会の名称を「む~るし(方言・みんなでの意)」に改めた。町民の声を直接聞くことで、多様な意見を真摯(し)に受け止め、町政に生かすのが目的。例年は年度当初(5~7月)に全集落で開催。今年度は新型コロナウイルスの影響で「中止」としていたが、3密防止も徹底して各会場1時間ずつ〝時短開催〟することになった。
同初日は午後2時から前野福祉館、同7時からは兼久自治公民館で開催。うち前野会場には町当局と澤富良区長ら住民合せ約30人がが参加。森田町長は来年1月の町制施行60周年の節目にもふれ「〝還暦〟の記念すべき新しい出発にしたい」と協力を求め、町の提案型まちづくり事業も積極活用した環境整備など自治活動も高く評価。
当局側が各分野における「特色ある施策」の概略をあらためて説明。前野集落の19年度各種税等集落別収納率第1位(96・7%)についても称賛した。
事前に受けていた集落の要望は道路整備やごみ集積所など環境の整備が中心。サトウキビ農業振興対策に関しては「20年1月からの同価格引き上げを求める請願の署名者数(18歳以上町民)は2550人。奄美群島内、種子島、沖縄県を含めた大きな運動にできればと考えている」とも回答していた。
兼久会場の質問・要望では、集落内の空き家・空地の除草、「む~るし語ろう会」意見・要望を取りまとめた報告書の全戸配布、緊急車両進入への道路拡張など求めがあった。
今後の日程・開始時刻・会場は、▽12日午前9時半・岡前生活館、同11時・当部公民館、午後2時・松原上区同、同7時・瀬滝構造改善センター▽13日午後2時・南部保育所(大津川)、同3時半・天城自治公民館、同7時・浅間福祉館▽14日午前9時半・松原西区公民館、同11時・三京同、午後3時半・西阿木名振興センター、同7時・平土野児童館▽15日午後7時・与名間生涯学習センターとなっている。