一部事務組合議会

県内1組合化に向けた合併のスケジュールなどが報告された大島農業共済組合

奄美大島、喜界各1人選出
1県1組合化の農業共済組合総代
衛生組合 単年度赤字、大幅圧縮

 奄美大島の5市町村で構成する大島地区衛生組合と、同島と喜界島の6市町村で組織する3一部事務組合の定例議会が11日、奄美市役所であった。それぞれ2019年度決算関係議案などを可決、認定。大島農業共済事務組合では、来年4月に1県1組合化にむけ合併準備が進められている県農業共済組合のスケジュールなどが報告された。新組合の総代人数として大島に割り当てられる2人の選出について、事務局は奄美大島と喜界島から各1人を選出する方向で調整していることを明らかにした。

 【大島地区衛生組合】(管理者・朝山毅奄美市長)19年度一般会計決算など6議案を原案可決、認定した。一般会計決算は、歳入6億3693万円(前年度比6・8%減)、歳出6億566万円(同6・1%減)で、実質収支は3127万円の黒字。ごみ袋製作費の減額により歳出が減少した。単年度収支は675万円の赤字だが、前年度の単年度赤字額(2183万円)を大幅に圧縮。ごみ処理施設整備基金への積立金(4503万円)を含めた実質単年度収支は3827万円の黒字となっている。同基金の18年度末残高は4億5925万円となった。

 【大島地区介護保険一部事務組合】(管理者・朝山毅奄美市長)

 19年度決算など議案2件を原案可決、認定した。介護認定審査会は205回実施し、前年度比327件減の延べ4795件の認定審査を行った。新型コロナウイルスの影響で、要介護者との面会ができず、暫定措置として前回と同じ介護度で認定したケースが118件あったことが報告された。

 市町村別の認定審査件数は、奄美市2975件、大和村135件、宇検村126件、瀬戸内町749件、龍郷町372件、喜界町438件。申請種別では、新規1053件、更新3369件、区分変更373件。障がい判定審査件数は延べ275件だった。

 【大島農業共済事務組合】(管理者・朝山毅奄美市長)19年度農業共済事業決算を原案可決、監査委員を選任する人事案2件を同意した。各事業の農家への共済金支払額は▽農作物(水稲)9万7284円▽家畜(牛、豚)3722万6551円▽果樹(スモモ)197万6670円▽畑作(サトウキビ)553万4026円▽園芸施設(ビニールハウス)46万706円―だった。

 県内8ある農業共済組合の1組合化については、今後のスケジュールとして、来年4月を目標に1組合化、5月に連合会を含めた特定組合化を目指す方針が示された。

 合併後の体制については、現在の本所、支所の場所、人員については現状通りで農家の利便性に大きな影響はない。一方、組合議会定例会に代わり総代会が開催されることになるため、現在の組合議会定数11人が総代数2人に減ることになり、組合員の意見が反映されにくくなる可能性などが指摘された。

 【大島地区消防組合】(管理者・朝山毅奄美市長)19年度一般会計決算など議案2件を原案可決、認定した。一般会計は歳入13億7631万円、歳出13億5086万円で、2541万円の黒字。翌年度に繰り越す999万円を差し引いた実質収支も1545万円の黒字となった。歳出の主なものは、投資的経費として▽住用消防分駐所・救助資機材コンビツール(129万円)▽本部・緊急消防援助隊用エアーテント一式(432万円)▽名瀬消防署・高規格救急自動車(3429万円)などとなっている。