おいしい笑顔戻る

8カ月ぶりの再開を果たしたみらい子ども食堂スタッフら

8カ月ぶり再開、テイクアウトで
みらい子ども食堂

 新型コロナウイルス感染拡大で休止していた「みらい子ども食堂」(平郁代代表)が14日、拠点の奄美市名瀬の末広市場で約8カ月半ぶりに再開した。新型コロナウイルス感染予防のため、テイクアウトで提供。会場に訪れた子どもたちは「久しぶりに来ることができた」と喜ぶなど、おいしい笑顔を咲かせた。

 食堂は、地域のボランティアや市社協らが協力して2016年7月に開始。食をきっかけにすべての子どもが地域の人とつながる居場所を目指し、毎月第2土曜日に開催。毎回100人ほどが来ていたが、3月以降は開催を見合わせていた。

 だがコロナ禍で自粛も続く中、再開を待ち望む声は多く、「こんな時こそ必要」と再検討。3密になりがちなテーブルでの食事をとり止め、持ち帰り弁当にすることで再開を決めた。

 この日は、パックに詰めた唐揚げとおにぎり50食分を用意。県の地域食堂ネットワークや赤い羽根共同募金から届いた飲み物やインスタントスープなども渡された。

 会場には、近所の児童や学校帰りの子どもが次々と訪れ久しぶりの再会。「きょうのメニューは?」など会話を交わしながら、うれしそうに弁当を受け取った。

 平代表は「恐る恐る再開したが、子どもが忘れずに来てくれたのがうれしい」とまずは安堵。来月も実施を予定しているが情勢は流動的で、「食堂は地域の交流の場でもある。早くみんなで食事できるよう戻ってほしい」と期待を込めた。