市からの説明に耳を傾ける参加者
事業費で購入可能な物品の展示ブース
成人式の着付けや年末年始の帰省シーズンを前に、奄美市は市内の理美容院、写真スタジオを対象とした「新型コロナ感染対策店舗支援事業」を使用し、感染対策の物品購入、または改修費を上限10万円補助することを発表した。16日は同市名瀬の奄美文化センターで市商工情報課と健康増進課による説明会と、事業費で購入可能な物品の展示会があった。
展示会は㈱しーまが担当。市内の7業者がカタログや現物で物品を紹介し、予約注文などを受け付けた。市の個人相談ブースもあり、同日は84事業所から約100人が会場に訪れ、市役所職員や業者の説明を聞き入っていた。
同事業は利用客と至近距離で長時間対応を必要とする理美容室などの事業所を対象。事業者が主体的に感染対策に取り組むことで、島民や観光・帰省客が安心して利用できる店舗となることを支援する。
消費税を除く上限10万円を、新型コロナウイルス感染対策を実施するための物品購入費や改修費(工賃込み)に充てることができる。なお、マスクやアルコールなどの消耗品のみの購入は不可とし、対象経費のうち2万円以内とした。
11月1日以降に着手(契約・発注)し、同日から来年1月31日までに支払いが済んでいるものが補助対象。申請期間は12月1日~来年2月28日。申請時には申請書のほか、証明書や誓約書、通帳の写しなどが必要となる。また、申請から交付までは約1カ月を要するという。
現在県が取り組んでいる「新しい生活様式に対応するための感染防止対策支援事業」との併用は可能だが、同じ物品の購入は控えるよう呼びかけがあった。
同日は健康増進課から新型コロナ感染対策について説明もあり、成人式の着付け時には余分な接触を抑えるため、利用客に過剰な飲酒を控える呼びかけや、フェイスシールドとマスクを両方着用することが必要などと話した。
また、㈱しーまによる感染対策を行っている事業所の目印となり、対策を応援するためのステッカー配布や、広報記事作成も予定している。
同日訪れた新元純子さん(60)は、同市名瀬に美容院を構える。「現在島外から成人式の着付け予約が数名入っている。お客さまをむげにすることはできないので、補助金を利用して感染対策を強化したい。現在は飛沫を抑えるための加湿器の購入を予定している」と話した。