中止が決定した「第６回奄美の観光と物産展ｉｎ大阪」のＰＲポスター
「奄美群島で育まれた『ヒト・モノ・ウタ』をお届けします！」と銘打って今月下旬、大阪府豊中市で「第６回奄美の観光と物産展ｉｎ大阪」が予定されていたが、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大により中止が決定した。関西は奄美出身者が最も多く暮らす地域。出身者からも開催を懸念する声が主催者側に寄せられていたという。
「奄美の観光と物産展」開催実行委員会（奄美群島広域事務組合・一般社団法人奄美群島観光物産協会）が主催し、今月28、29の両日、豊中市のせんちゅうパル南広場を会場に計画。物産展（黒糖焼酎・黒糖製品・よもぎ餅・モズク・ジャムなどの特産品販売）、出身アーティストが多数出演する奄美群島の文化芸能祭（シマ唄ライブや各島の芸能ステージ）のほか、旅行券や各種特産品などを景品にしたお楽しみ抽選会も予定していた。物産展には奄美の地元企業だけでなく、開催地の豊中市からも企業がブースを設ける予定だったという。
実行委の広域事務組合によると、国内の新型コロナ感染者が連日過去最多を更新するなど都市部だけでなく全国的に急増、新型コロナ「第３波」とも言える状況にあることから、感染拡大防止の観点から中止を決定。開催地の豊中市もホームページなどを通して、物産展が中心となったことを市民に伝えている。広域事務組合の信島賢誌事務局長は「今月中旬あたりから、出身者のみなさんからも開催できるのか、大丈夫なのかという問い合わせが寄せられた。中止は残念だが、万が一感染が広がると大変な事態を招くだけに、致し方ないと受け止めている」と語った。
新型コロナ感染拡大によるこうしたイベントの中止は、６月中旬、千葉県船橋市で予定していた物産展（奄美・沖縄で計画）でも判断されている。物産展は、事業者にとって島外への販路開拓の場にもなっているだけに、影響が続いている。