持続可能社会へ「もったいない」精神を再認識した伊仙町地域女性連会員たち=22日、町中央公民館
【徳之島】伊仙町地域女性団体連絡協議会(平陽子会長)主催の環境問題を考える講演会が21、22日、同町中央公民館であった。NPO法人かごしま市民環境会議代表の村山雅子氏が「持続可能な社会づくりをめざして〝もったいない〟を伝えよう」と題し講演。家庭での手軽な生ごみの堆肥化処理法「ダンボールコンポスト」と、古い傘を活用したエコバック作りも学び合った。
地球環境を守る二酸化炭素の排出抑制、脱炭素社会づくりに欠かせないごみ問題を考えようと計画した。21日夜の講演会は3密防止の定員(50人)に近い約45人が聴講。22日午前の実技指導に女性連役員ら会員が参加した。
講演で村山氏は、森林破壊や化石燃料を燃やすことによる地球温暖化に「このままだと、南極や北極の氷や氷河が溶けて海水が増え、低い土地や小さい島が沈む。日本でも海面が1㍍上がると砂浜の約90%がなくなる」。日本のティッシュペーパー消費量世界一(1年間で樹木約550万本、木造住宅7万軒分)や、ほとんどが中国から輸入されている割り箸の年間使用量250億膳(1人200膳)など例も挙げて指摘。「もったいない」精神による「マイ箸」「マイ傘」の奨励、ごみの再資源化リサイクルの大切さなどをあらためて解説した。
「ダンボールコンポスト」は、厚手の段ボール箱にピートモス(土壌改良剤)ともみ殻薫炭(いずれも園芸店などで販売)を入れた床に、生ごみを混入して微生物に分解、堆肥化する方法。伊仙町内での二酸化炭素の削減試算も紹介。参加者たちは、折れたり古くなった傘の布地を活用したマイバッグづくりについても熱心に学んだ。
平会長は「女性連ではクリーンセンターの見学や勉強会もしているが、まず自分たちで出来ることを始めることが大事。未来の子どもたちのため〝もったいない〟の精神を浸透させて環境を守りたい」と話した。