国会議員、省庁要望活動

自民党の森山裕国対委員長に要望書を手渡した一行

登録実現など理解求める
市町村長会 議会議長会

【東京】奄美群島市町村長会(会長・高岡秀規徳之島町長)と奄美群島市町村議会議長会(会長・前田豊成龍郷町議会議長)は27日、2021年度に向けた奄美群島振興開発(奄振)の推進に関する要望活動を中央関係省庁で行った。一行は総務省、国土交通省などを訪問し要望書を提出。世界自然遺産登録実現についてなどへの理解を求めた。

今回のポイントは「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の確実な世界自然遺産登録に向けた取り組み」「独立行政法人奄美群島振興開発基金の機能強化」「新型コロナウイルス感染症対策の推進」「現行過疎地域の継続指定」についての4項目。世界自然遺産登録の実現に向けた要望は、引き続き関係省庁を挙げて万全の取り組みを行うことなど。新型コロナ関連では、感染者が発生した場合に、離島からの感染者搬送について自衛隊や海上保安庁の協力を継続するとともに、必要となる防護資器材の確保などとなっている。

高岡会長と朝山毅奄美市長(奄美群島広域事務組合管理者)、鎌田愛人瀬戸内町長、伊集院幼大和村長ら一行は要望活動に先立ち、自民党の金子万寿夫衆院議員、森山裕国会対策委員長を訪問して要望内容を説明、意見交換が行われた。高岡会長から、今年度末で期限が切れる過疎地域自主促進特別措置法(過疎法)の現行での延期希望が伝えられると、金子議員は「まだ大きな議論とはなっていないのが現状だ」と応じていた。また、市町村の上下水道の老朽化や無電柱化への課題などが話題に上がった。

その後、一行は総務省、国交省、環境省、財務省を精力的に回り要望書を提出していた。活動を終えた高岡会長は、「各省庁で奄美に対する思いや深い理解を得られ、とても手ごたえを感じている」と満足気に振り返った。