泥染めと柳染めを交換

互いの贈り合ったハンカチをモニター越しに見せ合う大勝小と泰明小の児童たち

染めたハンカチに心通う
龍郷町大勝小 テレビ会議で泰明小と交流

 龍郷町の大勝小学校(佐東忠仁校長)で4日、東京・銀座の泰明小学校と染め物を通した交流授業があった。5年生24人が教室と東京をインターネットのテレビ会議システムで結んで生中継。児童らは、泥や草木で染めた手作りのハンカチを互いに贈り合い、それぞれの伝統文化で心を通わせた。

 授業は、両校の5年生同士がテレビ会議で交流する総合的な学習の時間「せなっ子タイム・泰明小との交流」。同校卒業生で和装販売店を展開する㈱銀座もとじ(東京都中央区)の泉二弘明代表取締役が橋渡し役となって、2017年から交流を続けている。

 泰明小では柳と泥を使った「柳染め」の授業を1998年から行っており、テレビ会議では互いに染色体験の様子を伝え合うなど交流。今年度1回目は、泉代表が柳染めの歴史を講話、2回目には同町の前田紬工芸・前田圭祐代表を講師に染色体験を行い交流。できたハンカチをそれぞれの学校に贈り合っていた。

 3回目のこの日は、手作りのハンカチが互いの手元に届き、実物に触れながら泰明小5年生56人とモニター越しに会話。泰明小児童は「木によって色がぜんぜん違う」。大勝小児童は「初めて見たけど色鮮やか。コロナで大変な時期なのにありがとう」など、互いに感想や感謝の言葉を述べ合った。

 大勝小の丸山央二郎くんと高優一郎くんは「(柳染めのハンカチは)緑の色が意外と深くてびっくりした。(泰明小児童が)一生懸命作ってくれたものなので大事にしたい」と笑顔で話した。