富国製糖の操業が始まり、続々と搬入されるサトウキビ
前年比749㌧増2万5500㌧見込む
富国製糖
奄美市笠利町の富国製糖㈱奄美事業所(有村成生社長、勢幸一事業所長)は14日、2020/21年期の操業を開始した。2年続けて年内操業となる初日は原料搬入式と製糖開始式が行われ、参加者らは円滑な原料搬入、製糖や安全操業の徹底などを祈願した。
今期産サトウキビの生産量は前年比749㌧増の2万5500㌧(奄美市笠利町=2万4193㌧、龍郷町=1100㌧、同市名瀬63㌧、宇検村144㌧)を見込んでいる。製糖期間は来年3月19日までで圧搾日数66日、製糖期間83日間(年内は23日まで搬入、年明けは7日再開)を予定。一日当たり圧縮量を420㌧と想定している。
有村社長は「今期産サトウキビは、梅雨明けが例年より遅く、雨が適量に降り、干ばつもなく順調だったが、台風10号、14号の影響を受けた。11月25日のブリックス調査では18・2度でほぼ昨年度並みの高い状況。今後も上昇を期待している。昨年度に続き年内操業に踏み切ったが、決して生産量が増えたわけではなく、働き方改革との関連で適度な製糖中止期間を設けた。大事なのは生産量。増産が必要。増産につなげていくために春植え株出し管理に努めてもらいたい。無事故で新型コロナ感染症対策にも万全を期してほしい」とあいさつ。朝山毅市長や龍郷町の竹田泰典町長(代読)なども、それぞれ激励の言葉で期間中の安全操業を祈願した。
同事業所によると、初日の原料搬入量は280㌧。平均甘しゃ糖度は14・3度で前年度と同等、最高糖度は16・1度(前年比0・3度減)、最低糖度は10・6度(同0・9度減)だった。糖度は今後上昇していく見込み。