今年1月3日に開催された奄美市の成人式
奄美市は14日、来年1月3日に予定していた成人式について、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため中止することを決めた。式典中止の代替策として同市は、「新成人を祝うオンライン配信事業」を実施する。中止決定について朝山市長は「新成人およびご家族、関係者には、式典が実施できなくなり大変心苦しいが、ご理解いただきたい」としている。
市教委などによると、対象となる新成人は473人(名瀬407人、笠利56人、住用10人)で、市が参加希望などに関するアンケートを実施した結果、約5割に当たる229人が式典への参加を希望していたという。
こうしたことから、市はこれまで、人数制限や分散入場など規模を縮小した上での式典開催を模索してきたが、全国的に感染が急速に拡大している現状などを考慮、中止を決めた。
朝山市長は「開催に向け検討してきたが、多数の人が一堂に集まる機会は回避すべきとの判断から式典を中止することにした」と、説明。式典まで1カ月を切った時点での中止決定については、「参加を楽しみに準備を進めていた新成人や家族の皆さまには、直前の中止決定となってしまったが、理解してもらいたい」などとしている。
同市では例年、名瀬、笠利、住用の3地区でそれぞれ成人式を実施しており、昨年は383人(名瀬319人、笠利52人、住用12人)が出席した。
代替策として行うオンライン配信では、地元アーティストや市長、議長、恩師らによるお祝い応援メッセージなどのライブ配信などを計画しており、今後、新成人らでつくる実行委などと、内容の協議を進める。
配信は来年1月3日に市の動画配信サイトなどで実施する予定で、詳細については、市ホームページなどで随時報告する。成人式に関する問い合わせは市教委生涯学習課(電話0997―52―1111、内線5632)へ。