「三献」で奄美らしいお正月を

「家で三献を食べるように楽しんで、子どもたちに伝えてほしい」と語るあらば食堂の皆さん

 

出来上がったあらば食堂流「三献」

 

荒波のやどり「あらば食堂」
龍郷町幾里

 

 龍郷町幾里の「荒波のやどり」内の飲食スペース「あらば食堂」は26日、お正月企画として「三献」の試作品作りを行った。ぜひこの「三献」で奄美らしいお正月を味わってほしい、と呼び掛けている。

 「荒波のやどり」は宿、食、交流を通して、訪れる人々にありのままのシマの暮らしぶりを届ける「荒波地区の暮らしぶりがやどる場所」として2020年6月オープン。「あらば食堂」は指定管理者の一般社団法人E‘more(イモーレ)秋名(村上裕希代表理事)が運営し、地元の女性たちが調理を担当。「シマの食文化を伝えていく」をコンセプトに、旬の地場産の食材を生かした懐かしいシマの家庭料理を提供している。

 「三献」は奄美の伝統的なお正月料理で、かつては当たり前のように行われていたが、独り住まいの人や子育て世代、移住者など、「三献」に触れることなくお正月を迎える人も珍しくなくなってきた。そこで、「あらば食堂」は一人でも多くの人に奄美らしいお正月を体感してもらおうと、お正月数量限定企画として「三献」を提供することにした。

 「三献」は集落によって、各家庭によって少しずつ違いがある。調理メンバーがそれぞれの家庭の味を話し合い、「あらば食堂」流の「三献」が出来上がった。また、料理だけでなく、飲食の儀式的な意味合いもあるので、できる範囲で提供のしかたも工夫し、伝えていきたい、という。

 同企画では、「三献」をメインに、黒米、ウワンフネ(豚骨)と冬野菜の煮しめ、なますなどをプラスし、ランチとして提供する。税込1800円。完全予約制。既に予約が入り始めているという。

 1月4日から10日ごろまで提供予定(食材が無くなり次第終了)。営業時間は午前11時半~午後2時。休業は水曜日、木曜日、年末年始(12月30日~1月3日)。予約は?0997・58・8842「あらば食堂」まで。休業日は?090・7470・3143村上さんまで。LINEでも予約可能。荒波のやどりのLINE公式アカウントを友達追加すると、チャット機能で予約できる。LINEID:@622kdwhk