群島9市町で199人感染

 

20年新型コロナ
2町クラスター全体の9割近くに
年代別、30~60代73%占める

県がまとめた県内の新型コロナウイルスの発生状況によると、2020年に奄美群島で確認された新型コロナの感染者は、9市町で計199人に上った。市町村別では7月と11月にクラスター(感染者集団)が発生した与論町が111人と最も多く、全体の55・7%を占めている。年代別では60代の43人が最多だった。県全体に占める奄美群島の感染者の割合は19・5%だった。

市町村別の感染者が多いのは、与論町に次いで12月にクラスターが発生した徳之島町の48人。ほか、伊仙町の12人、奄美市9人、瀬戸内町8人、天城町4人、喜界町と和泊町が3人、龍郷町1人となっている。大和村、宇検村、知名町は感染が確認されていない。

月別の発生状況では、12月の78人が最多。次いで、11月の60人、7月の51人。この3カ月はいずれも与論町と徳之島町でクラスターが発生した月で、クラスターによる感染者は175人に上っており、全体の87・9%を占めた。また、12月に感染者が確認された自治体は6市町と最も多く、感染が群島各地に拡大している状況がうかがえる。

年齢別では30代~60代の感染者が146人で全体の73%を占めており、若い世代や高齢者に比べ高くなっている。70代以上は18人で、うち90代が4人。20代以下は35人だった。

県が発表した発生状況を基に奄美群島在住の感染者を抽出、市町村、月別、年代別の人数をまとめた。県内全体の昨年の新型コロナ感染者数は1016人だった。

奄美では1月以降も11日までに奄美市、徳之島町、与論町で計8人の感染が確認されており、これまでに207人が感染したことになる。