大島北高1年生職業人座談会

ホテルティダムーン太田善文さんの話を熱心に聞く生徒たち

人を幸せに、自分も幸せに
7企業・団体参加

 県立大島北高校(下髙原涼子校長、生徒133人)の体育館で27日、1年生49人を対象に「職業人座談会」が開かれた。七つの地元企業・団体が参加し、職業人たちが仕事や進路選択、高校生活について語り、「社会に出るまでに自分のいいところを見つけてほしい」「友達を大切に」など熱いメッセージを贈った。

 「職業人座談会」は、①職業の実際を知ることにより、就職希望者のみならず進学希望者にも「職業観」を身につけさせる②奄美の職業について学ぶことにより、奄美に貢献できる人材を育成するーことが目的。1年生は全員2月2日から3日間インターンシップに行くことになっており、その事前学習としても位置づいている。

 この日は聖隷福祉事業団奄美エリア福祉事業【福祉】、笠利病院【医療】、奄美大島信用金庫【金融】、ビッグⅡ【販売】、畠山建設【建設】ホテルティダムーン【観光】、TEPPANYAKI瑠璃【飲食】の七つの地元企業・団体が参加。高校生に仕事の内容や選んだ理由、やりがい、進路選択のアドバイスなどを伝えていった。

 同会はブース形式で行われ、生徒たちは七つのブースのうち三つのブースを選択して移動しながら話を聞いた。ブース形式終了後には各職業人からひと言メッセージが贈られた。

 聖隷福祉事業団の長谷川大さんは「いったん島外に出たとしても、また島に帰ったときに選択肢になれば。他の職種を経験してから資格を取って入ってくる人も多いので、そういうことも伝えた」と語った。ホテルティダムーンの太田善文さんは「自分が好きなことを見つけるためには行動することが大事だと伝えた。たとえば先生に相談するとか。行動(経験)した数だけやりたいことを見つける確率が上がるから」と語った。

 参加した川口満太さん(15)は「銀行と信用金庫の違いとか、建設には現場だけでなく事務や契約書作成などの仕事もあることを初めて知り、勉強になった」と話した。また、岩崎亜理沙さん(16)は「福祉の仕事は人を幸せにするし、利用者さんから教わったり幸せをもらう仕事だと知った。自分まで幸せになると知ってすてきだと思った。人に関わる仕事に就きたいので、これからいろいろ調べてみたい」と語った。