徳之島町新庁舎 来年3月完成へ起工

来年3月末の完成を目指し「徳之島町役場新庁舎新築工事安全祈願祭」=5日午前、現庁舎敷地(亀津)


新庁舎完成模型(右)、左は継続使用する増築棟

津波避難ビル・防災拠点化も
安全施工を祈願

 【徳之島】徳之島町役場新庁舎新築工事安全祈願祭が5日、現庁舎敷地(同町亀津)内であった。「緊急津波避難ビルや防災拠点、災害に強く町民に親しまれる新庁舎」として、来年3月末の完成・同4月からの供用開始を目指し、工事の安全を祈願し合った。

 場所は、現庁舎本体と徳之島地区消防組合本署庁舎の間にある現駐車場スペース。新庁舎の規模は鉄筋コンクリート地上6階建て(延べ床面積3583・02平方㍍、建築面積1330・15平方㍍)。津波浸水想定区域内(海抜約4㍍=町当局)のため各種受け付け窓口は2階に集約。同フロアの海側(東側)には近隣住民が避難できる防災広場「キュQ広場」(369・76平方㍍、地上約5㍍)を確保する。

 新築工事安全祈願祭には町当局や町議会、施工業者など約55人が出席し、地鎮の儀など神事で安全を祈願した。

 高岡秀規町長はあいさつで「現庁舎は1973(昭和48)年に建築され築48年が経過。耐震不足や津波対策不足、バリアフリー未対応、プライバシー対応不足などさまざまな問題が生じている」とあらためて強調。役場内の各機能のほか町教育委員会(生涯学習センター内)も新庁舎に集約し、「緊急津波避難ビルや防災拠点として、災害に強く、町民が利用しやすく親しまれる庁舎」への安全施工を要望した。

 建設費見込みは本体(外構工事含む)が約18億円(内訳・国の緊急防災減災事業債約14億円や建設基金など)。南東側・増築棟を除く解体撤去など含む総事業費見込みは約22億円。来年3月末の完成、22年度(4月1日)からの供用開始を目指すという。