春植え推進へ「頑張ろう」三唱で気勢を上げる参加者ら
大島本島さとうきび生産対策本部(本部長・朝山毅奄美市長)の春植え推進出発式が8日、奄美市笠利町の富国製糖㈱であった。春植え推進期間は2月1日~4月30日までの3カ月間で、目標面積は105㌶(奄美市95㌶、龍郷町10㌶)。JAや行政職員ら参加者約30人は、来期以降の増産、単収向上につなげようと、頑張ろう三唱で気勢を上げた。
今期の生産見込み量は、2万4700㌧。2度の台風の影響で当初の2万5500㌧から800㌧を下方修正した。
2月6日現在の原料搬入量は、1万4070㌧で進捗率は57%。平均甘しゃ糖度は前年比0・12度増の14・47度で、基準糖度帯は上限(14・3度以上)が57・4%と半数超を占め、13・1度以上の糖度内を超えるキビは全体の91・17%に達した。品質は前期同様、良好に推移。また、1月以降は糖度が急激な上昇に転じており、より一層の上積みも期待できる。
朝山市長はあいさつで「来期は今期以上に生産を増やし、農家の人たちが意欲を持てる環境を作っていきたい。必ず105㌶の確保を」と激励。龍郷町さとうきび振興会会長の竹田泰典龍郷町長は「昨年は町地域振興公社を立ち上げ、〝まずはサトウキビだ〟と成果も出ている。植え付け面積を拡大し若者も従事できるよう喚起に努めたい」と意欲を示した。
同製糖の有村成生代表取締役社長は「生産者の手取り価格は一昨年同時期より高い水準だが、収穫量が増えないと儲かる農業とはいえない。いかに効率よく収穫量を増やすか。単収アップが重要だ」と強調。「生産量の増えない厳しい状況は続いているが、サトウキビは生産すればするほど収入につながるありがたい基幹産業。原料3万㌧以上を目指したい。生産量回復に共に頑張ろう」とエールを送った。