自分たちで育て収穫したサトウキビの本格的な圧搾体験も(天城小5年生)=13日、天城町浅間
香ばしい黒糖の仕上げ(整形)体験も
キビ生産・加工・販売まで一貫体験へ
天城小5年生
【徳之島】天城町立天城小学校(富林弘智校長)の5年生19人は、町内の小型製糖工場で13日、自分たちで育て収穫したサトウキビ原料を使った本格的な黒糖づくり工程を体験。生産・収穫・加工にいたる一貫体験で得た甘い結晶(黒糖)に感動。近く一般販売も予定している。
地域の伝統産業などを学ぶ5年生の総合的な学習の時間の一環。今年度も学校近くのキビ畑(約3㌃)に植え付け、保護者や学校支援隊(住民)の協力も得ながら1年を通して栽培。今月10日、手刈り作業で「豊作の約2㌧」のキビを収穫していた。
黒糖づくり体験の講師と製糖工場は今年も同町浅間の天城食品(川口政秀代表)が協力。保護者含め約40人が参加。児童たちは、大人たちの安全監視のもと、雑草取りなど汗して栽培管理して収穫にこぎつけたキビの圧搾、搾(しぼ)りかすの荷積み、煮詰め上がった黒糖の整形など製品化までを交代で体験した。
児童の1人・伊志嶺来夢くん(11)は「(収穫で)サトウキビの葉っぱを切る作業に一番苦労しました。でも自分たちで育てたキビが黒糖になるのは楽しい。甘苦くておいしかった」。保護者の順田勉さん(56)は「製糖は島の生命産業。親たちもその恩恵を受けて育った。畜産やバレイショとともに継承・発展させてほしい」と目を細めた。
黒糖は、27日夜、同小金管バンド定期演奏会の会場(町防災センター)で販売。来年の卒業記念関係品の費用に充てるという。