オンライン交流会で新治小学校の発表を聞く笠利小学校の児童ら
奄美市立笠利小学校(道添辰也校長・児童数57人)は4日、群馬県みなかみ町立新治=にいはる=小学校(加藤正一校長・児童数173人)とのオンライン交流会を行った。笠利小5年生と新治小6年生が参加。「修学旅行で群馬県(みなかみ町)を訪れるなら、ここ!」というテーマで、新治小の児童が遊びに来てほしい場所や体験してほしいことなどを、Zoom(ズーム)機能を用いて笠利小の児童に紹介した。
交流会に参加した12人(13人のうち1人欠席)の児童らは、ディスプレイに映し出された新治小の児童らの説明を楽しげに聞いていた。自分たちが半袖半ズボンを着ているのに、新治小の児童が長袖長ズボンを着ていることに気がつき「気候が全然違うんだね!」と驚いていた。
質疑応答の場面では、「どれぐらいの頻度でスキーをしますか」と尋ねた児童がいた。これに対し新治小の児童が「週五です」と答えると笠利小の児童が一斉に「ほとんど毎日だ!」「すごいね!」「うらやましい!」などと言い、どよめきが起こった。
笠利小の道添校長によると、両校の交流が始まったのは、2001年からという。両校の児童がみなかみ市と笠利町を毎年行き来し海を越えた友情を育んできた。今年で20年の節目を迎えるため大々的にイベントを行う予定だったが、コロナウイルスの蔓延=まんえん=により断念。しかし、GIGAスクール構想(児童1人につき1台の端末を用意し児童の主体的な学びの意欲を引き出す構想)の先駆けとして、Zoom(ズーム)機能を使ったオンライン交流会を開催してはどうかとの声が上がり、今回の交流会が実現した。
道添校長は、「今回オンライン交流会を実際にやってみて、課題や改善すべき点がいくつも見つかった。しかし大人である我々教職員がそれらを改善するのではなく、子どもたち自身で課題に気づき、どのように対処していくか考え行動していくことで問題解決能力を身に着けてほしい。また、画面を介してのやり取りでも相手にわかりやすく情報を伝えるプレゼン能力やコミュニケーション能力も育んでいってもらいたい」と、今後もオンライン交流会へ意欲的に取り組むことを示した。
今回のオンライン交流会に参加した前田蓮=はす=さん(5年生)は、「奄美にはない楽しいことが(新治には)いっぱいあって、行ってみたくなった。もし新治小の子どもたちが奄美に遊びに来たら、海や、奄美のなかで人気のあるところに連れて行ってあげたい」とにこやかに語った。