九州大会に向け木製スクラムマシンで練習する部員たち
木製スクラムマシンを製作した先輩たちと部員
奄美高校ラグビー部は11日、奄美市名瀬同校第2グラウンドで、今年度卒業生6人が製作した「木製スクラムマシン」を披露した。部員13人(マネージャー含む)は、先輩たちが「課題研究」の授業の中で製作した木製スクラムマシンを大事に使用。19日から開催する九州大会での活躍を誓った。
同校ラグビー部は鉄製スクラムマシンを長く使用していたが、腐食で使用できなくなり、先日卒業式を終えた我那覇智希前主将(18)、島袋誠也さん(18)、丸田渉登さん(18)を中心に6人(機械電気科)の卒業生が授業の一環で製作した。昨年の8月頃から、課題授業や自習時間、放課後を利用して製作に取り掛かり、今年1月末に完成。木製スクラムマシンは縦1㍍50㌢、横2㍍50㌢重さは約150㌔もある。木材の材料集めや寸法、組み立て、湿気など色々と困難なこともあったが、教職員に協力してもらい完成にこぎつけたという。
地元企業やOB協力のもと木製スクラムマシンは2月、同校第2グラウンドへ運搬した。
製作した我那覇さんたちは「木製スクラムマシンは塗料の塗り方をペンキ店に聞いたり、部品交換が出来るなど、細部にこだわり、特に安全に配慮した設計になっている。新型コロナウイルスの影響で自分たちは九州大会に出場できなかった分、後輩たちは多く勝ってほしい。スクラムマシンと一緒に後輩に受け継いだ」と、後輩にメッセージを贈った。
龍本創矢監督(29)は「普段は週2回、2時間の練習を主将を中心に生徒が練習メニューを決める。生徒たちのラグビー愛と、一人ひとりの個性をなじませワンチームを合言葉に頑張っている。九州大会ではパート優勝を目指す。初戦突破し、勝った時の感情を体験してもらい他県チームからも多く学んでほしい」と期待した。
福山玲主将(17)は「チームの雰囲気は個性的だが、コミュニケーションを取りながら練習している。試合を想定しサイン確認、攻撃、オフロードパス、サポート練習を取り入れている。課題はディフェンス能力を修正し、声でカバーすること。スクラム練習が出来なかったが、先輩たちから贈られたマシンは大変役立っており感謝の気持ち。新しいマシンの成果を九州大会で結果で残したい。パート優勝目指す」と力強く抱負を語った。