モニターに向かって手を振る「海謝美」のメンバーら=与論町=
【沖永良部】東京五輪・パラリンピックでホストタウンとなっている県内6町とカリブ共同体(カリコム)諸国が17日、オンラインで交流した。それぞれの町と国の関係者ら約40人が参加。与論島で毎日海岸清掃を行っているボランティア団体「海謝美(うんじゃみ)」のメンバーが活動内容を発表し、お互いの国や町が抱える課題について意見交換した。
外務省が推進する国際交流事業「Juntos!!中南米対日理解促進交流プログラム」の一環。日本国際協力センターが主催した。
交流会に参加した大崎町、徳之島町、天城町、和泊町、知名町、与論町の6町は、カリコム(全14カ国1地域)に加盟するトリニダード・トバゴ、セントビンセント及びグレナディーン諸島、セントクリストファー・ネービス、ドミニカ国、グレナダ、アンティグア・バーブーダのホストタウンとなっている。
各町のホストタウン担当者が町の魅力を紹介。徳之島町はワイド節を披露し、知名町は町花のハイビスカスやマスコットキャラクターの「ちなボー」を見せて交流会を盛り上げた。
与論町のボランティア団体「海謝美」のメンバーは▽島にはいくつの浜があるのか▽島内の全ての海岸を清掃するのにかかる日数▽どの国のごみが最も多く漂着しているのか―など九つのクイズを出題しながら活動内容を説明。「若者と協力して島の文化であるこの活動を継承していきたい」と抱負を語り、「環境問題を考えるためにも私たちと一緒にごみ拾いをしよう」と呼び掛けた。
意見交換でアンティグア・バーブーダのカーボンさん(25)は「私の国にもきれいなビーチがたくさんあるが、ごみで汚れているのが現状。ごみ袋の数や清掃するボランティアの数が足りない。与論島のようにボランティアを集めてきれいにしていきたい」と話した。
海謝美メンバーの福幸子さん(73)は「海岸がきれいになっていくのを見ると楽しくなる。好きでやっている活動を世界に発信できて本当にうれしい」と語った。