のぞみ園で修了式

のぞみ園の修了式の様子=奄美市名瀬和光町=

「がんばったね」とほめてあげて

 社会福祉法人聖隷福祉事業団のぞみ園(福﨑充所長・児童数60人)は20日、児童発達支援センターの第24回修了式を開いた。修了式に参加したのは同園ぞう組の21人の児童とその保護者。保護者は涙と笑顔を交互に浮かべながら成長したわが子の姿を見守っていた。

 修了生が利用していた児童発達支援事業とは、障がいがあったり、発達に遅れが見られる未就学児を対象に、日常生活の自立支援や機能訓練を行ったり、遊びや学びの場を提供するなどの支援を目的とするもの。

 福﨑所長は「療育というと、発達障がいの子どもが対象というイメージを持たれがち。でも実際は発育のスピードがゆっくりしていたり、育てることに保護者が難しさを感じているような場合にも支援が受けられることを知ってほしい」と語った。

 式では修了生一人ひとりに修了証書が授与され、児童らは「大きくなったら何になりたい?」という質問に順番に答えていった。

 男子児童の一番人気は「たんじろう」(アニメ鬼滅の刃の主人公)。女子児童の一番は「ケーキ屋さん」。その他にも「薬の研究者」「ゴジラ」「サッカー選手」「あんぱんまん」など、修了生はうれしそうに将来の夢を発表していた。

 福﨑所長はあいさつで「歩みのペースはゆっくりかもしれないが、自分を大切に思う心をこれからも育てていってほしい」と述べ、「成長したわが子に『がんばったね』と声をかけつつ、保護者自身も『(子育てを)がんばってきたんだなあ』と自分自身をほめてあげてほしい」と話した。