リモート旅行で奄美満喫

全国から55人が参加した「JALリモートトリップ・奄美群島編」

全国55人が自宅で仮想ツアー JAL
デジタルフライト、オンライン観光楽しむ

 コロナ禍の影響で旅行自粛が続く中、日本航空(JAL)は28日、ライブ配信を通して旅行気分が味わえるオンライン観光「JALリモートトリップ・奄美群島編」を奄美市名瀬の奄美自治会館で行った。関東や関西、北海道などから55人が参加し、ビデオ会議システムを使って自宅にいながらリモート旅行を体験。奄美群島への仮想ツアーを楽しんだ。

 ツアーは、現地のデジタル配信と特産物を組み合わせた、約90分間のバーチャル旅行。オンラインで羽田―奄美のフライトを仮想体験し、リモート形式で奄美群島の観光スポットを巡る新しい旅の様式。参加者には「鶏飯」や「発酵飲料ミキ」の特産品4種、旅のしおりなどが入った「スペシャルBOX」が事前に届けられ、ビデオ会議システム「Zoom」のライブ配信で地域住民とやりとりしながら、それらを開封した。

 JALは昨年7月に「島根県隠岐郡海士町編」を目的地にした第1弾を開催。「奄美群島編」は第6弾で、一般社団法人奄美群島観光物産協会とJAL奄美営業所、JALイノベーション推進部(東京本社)が連携し、昨年12月から企画を推進。価格は3980円。販売開始から4時間で完売する人気となった。

 案内人は、客室乗務員の榮玲子さんが務めこの日は2回のツアーを実施。1回目に一般32人、2回目にインスタグラマー22人が参加した。

 ツアーは、羽田空港で飛行機に乗るところから始まり、機内では運航乗務員がフライトの旅を案内。飛行中は窓の景色やコックピットの様子が映し出され、機長は機内放送も行った。

 20分ほどで奄美空港に到着すると、鶏飯を箱から取りだし、奄美リゾートばしゃ山村の奥圭太さんらがおいしい食べ方などを生レクチャー。喜界島では、朝日酒造の外内淳さんらが黒糖を解説。与論町では雨のため現地からの中継はできなかったが、ヨロン島観光協会の町岡安博事務局長が映像で百合ヶ浜を紹介し、参加者のライブな質問などにもその場で答えた。

 視察した同法人の松元英雄統括リーダーは「奄美の世界自然遺産登録を前に、訴求力の高い内容だった」。同営業所の栄正行所長は「これからも改善を図りながら、島のPRに努めたい」と話した。