目録を手に喜ぶメンバー。左から秀哉さん、雄志さん、智さん、真介さん
祖父の形見という大島紬を着て熱唱する雄志さん(右から2人目)
【東京】奄美出身のメンバーによる、蛇三線ロックバンドの「ティダ」がこのほど、神奈川県で行われた無観客のライブイベントで見事優勝した。バンド初の栄冠と賞金を獲得するとともに、奄美の情報も発信。映像を通じて見る者を元気づけていた。
「ティダ」が参加したのは「music space anthology」(主催・横浜市吉野町市民プラザほか、協力・横浜関内ホールなど)というイベントだ。コロナ禍で活動機会を失ったミュージシャンを映像などで応援するサイトで、神奈川県文化芸術再開加速化事業補助金を受け設置された。同県内で撮影されたミュージックビデオを募集したところ、24組が参加。その上位5組が関内ホール(小ホール)で無観客のライブを行い、後日その模様を配信する企画。ティダは、横浜市神奈川区の白幡小学校で撮影された「テアライウガイ」のミュージックビデオで応募。上位5組に選ばれ、2月21日に無観客ライブに臨み、その後の審査で優勝に輝いた。
映像では「テアライウガイ」の「ウイルスばい菌やっつけろ」の歌詞を「ウイルスコロナをやっつけろ」と変えて熱唱。奄美の「ミキ」を健康飲料として紹介する「ソウルドリンクミキ」など3曲を、踊りながらパワフルに披露した。
「たくさんの作品の中で上位5組に選んでもらえただけでうれしいのに、まさか優勝とは思いませんでした」。バンド初の栄冠を、リーダーの雄志(ゆうし)さん(ボーカル)は歓喜で振り返った。
メンバー全員が泥染めのTシャツで臨んだ渾身の無観客ライブに、主催者からは「時代にマッチして素晴らしかった」とのコメントが寄せられたという。「こんな時だからこそ、ティダは踊ってにぎやかに元気よくありたいと思っております。配信ライブの映像を通じて少しでも気分転換していただけたら幸いです」と雄志さんは語っている。ライブの模様はhttp://www.music-sa.com/で配信されている。
メンバーは5月23日に、伊勢佐木町のCROSS STREET(クロスストリート)でライブを行う。