総合営農推進本部など農政3団体総会

土地利用畑かん推進などを確認(写真は徳之島地域総合営農推進本部総会)=21日、徳之島町

徳之島・後継者確保や畑かん推進重点

【徳之島】徳之島地域総合営農推進本部(高岡秀規本部長)をはじめ同島地域農業総合対策推進協議会(森田弘光会長)、同島農業改良普及事業協議会(高岡秀規会長)の農政関連3団体の2021年度総会が21日、JAあまみ徳之島事業本部であった。コロナ禍の活動制約の中にも20年度農業産出は幸い安定。後継者確保や畑かん推進などを重点にした21年度事業計画を含む全議案をそれぞれ承認した。

【徳之島地域総合営農推進本部】県および3町農政やJAなど関係機関・団体の代表らが出席した。高岡本部長(徳之島町長)はコロナ禍にもサトウキビが前期比2万6千㌧増、バレイショは小玉傾向にも高価格、畜産も繁殖牛飼養頭数が3町で1万頭を超え子牛の平均価格も約75万円に回復安定した〝一次産業の強さ〟も強調。地域農業振興への課題解決など一層の連携強化を求めた。

21年度活動計画には、環境保全型農業の推進や「農業絵画」通じた小学生への関心の喚起、畑かん利用技術の向上、収益性の高い農業への意識啓発など諸事業を掲げた。①土地利用畑かん②園芸③畜産④糖業⑤生活⑥担い手⑦畑かんプロジェクト(PT)チームの7部会単位の主な活動計画も報告。①⑦両部会はでは特に、畑かん同意取得の推進や水利用技術の理解促進も強化する。

【徳之島地域農業総合対策推進協議会】森田会長は「徳之島ダムの機能を活用して徳之島用水土地改良区とも提携、地域の農業所得の向上を図っていこう」と要請。21年度事業では九州国営かんがい排水事業促進大会への参加など連携を継続する。

同国営付帯事業による県営畑かん地区スプリンクラー設置状況(今月1日現在)は、受益面積3451㌶に対して729・4㌶(進捗率21・1%)。同意取得の低迷原因に「地権者の島外在住や農家の高齢化も。3町と協力して同意率を上げたい」(県)と要望した。

【徳之島農業改良普及事業協議会】高岡会長はコロナ禍の影響が薄かった一次産業(地域農業)の実績にふれつつ「稼げる農業へ」の取り組みなどを強調。21年度事業計画では担い手および青年農業者などの育成、水利用効率の高い営農や産地化の推進、スマート農業技術の導入、労働力不足対応などを推進。新規就農者や青年農業者の確保・育成は重点的に支援強化する。

同協議会事務局(県徳之島事務所農業普及課)が20年度「普及のあゆみ」と21年度農業改良普及指導計画の一端も紹介した。