「敬天愛人と菊次郎」が開幕

企画展「敬天愛人と菊次郎」を視察する竹田町長ら

初展示写真など、新たな一面
龍郷町で生誕160周年企画展

 龍郷町教育委員会主催の西郷菊次郎生誕160周年を記念した企画展「敬天愛人と菊次郎」が22日、同町生涯学習センターりゅうがく館2階の文化財展示室で開幕した。県本土の阿久根を訪れた菊次郎翁がトランプに興じ、家族で穏やかに過ごす姿が収められた写真など、初お目見えの資料が多数展示。父・隆盛の「敬天愛人」の思想を生涯かけて実践した菊次郎翁の新たな一面が垣間見える。来年2月13日まで。

 企画展は、先人から受け継ぐ龍郷町の文化や風土の再発見、さらなる町づくりへの機運醸成にと実施。菊次郎翁のひ孫・島津典子さん所蔵の永野金山鉱業時代の写真やひ孫諌山尚子さんから寄託を受けた台湾総督府文官奏任官礼服の正肩章など、初公開の資料も多数展示している。

 開幕日の午前10時には、竹田泰典町長や則敏光副町長らが来館し視察。同教委の松村智行学芸員から、1927年に阿久根や桜島有村、西田で撮られた写真やアルバム、正肩章などについて説明を受けた。

 竹田町長は「龍郷の地で育った菊次郎翁の功績を知り、認識をさらに深めるもの」と評価。現在、生誕160周年の節目としてミュージカルやゆかりの深い台湾との交流促進など、菊次郎翁を起点にした企画も数多く計画しており「町民の皆さんにはさらに菊次郎翁を知ってもらい、子どもの成長の一助になれるよう努めたい」と話した。

 開館時間は午前9時~午後5時まで(12月29日~1月3日休館)。入場は無料となっている。