「西郷どんと維新の風」を出版した竿田富夫さん(右)と英訳を担当した弟の豊さん(左)=2日、和泊町=
和泊町の竿田さん兄弟が出版 外国人向けに英訳も
【沖永良部】和泊町国頭の竿田富夫さん(85)がこのほど、西郷隆盛が沖永良部島で送った獄中生活とその後の偉業を伝える『西郷どんと維新の風―敬天愛人の始まり、沖永良部島』(国書刊行会)を出版した。外国人にも西郷を知ってもらいたいと、竿田さんの弟で高校の元英語教諭だった豊さん(73)に依頼して英訳も付けた。
NHK大河ドラマ「西郷どん」の放映をきっかけに執筆。西郷が罪人として過ごした沖永良部での出来事を中心に書き上げた。獄中で作った漢詩も紹介している。
英訳では、西郷が残した言葉「敬天愛人」を「Revere Heaven,Love People」と訳した。豊さんは「『敬』を『Respect』で訳している本もあるが、もっと強い意味が含まれている『Revere』を使った」という。熟語や単語も豊富に使われており「高校の英語教材としても役立つだろう」と話した。
和泊町西郷南州顕彰会の名誉会長を務める竿田さんは「書き足りない部分もあるが、満足のいく本ができた。この島で西郷がどのように過ごしていたのかを知って欲しい」と語った。
本はインターネットで注文可能。島内では(有)末川商事で販売。問い合わせは同社まで。電話0997(92)0047。