「大高創立120周年記念式典」で式辞を述べる黒木校長
リモート参加した教室での様子(提供写真)
奄美市名瀬の大島高校(黒木哲二校長)は7日、「創立120周年記念式典」を同校体育館で行い、式典には3年生のみ代表参加、1・2年生は教室でリモート中継参加。来賓は丸田卯禮男安陵会会長と橋口耕太郎PTA会長のみが参加するというコロナ禍での異例の式典内容となった。また、式典前に予定されていた「大高未来塾」「慰霊祭」は、奄美市内でクラスターが発生したため、中止となった。式典の様子はYOUTUBEでライブ配信された。
記念パフォーマンス上映後、式典で式辞を述べた黒木校長は、「創立120周年の節目の年に生徒として高校生活ができることに光栄と誇りと感激を感じながら、より大きな課題を解決していく核となる存在になることを意識して限りなく前進を」と語った。
また、丸田会長は正門前に胸像がある龍野定一校長と奥田愛正校長の大きな功績を紹介。第8代龍野校長の『厳訓無処罰の教育』によって、師弟学友は信じあい、敬い、絆を深め、真の教育が生まれ、生徒の個性や才能を十分に発揮させ、安陵精神を育成。第12代奥田校長は、文武両道の精神を引き継ぎ、さらなる学力とスポーツの向上を図り、初代安陵会会長として、会員名簿を作成。母校の発展と絆の確立、安陵奨学金や教育振興基金の創設、現在も母校の発展に寄与していることから、「永く後世に伝えるために2人の胸像がある」ことを伝えた。
橋口PTA会長は、あいさつ前に、パフォーマンスに登場した各部活動の生徒たちへ参加者全員での拍手を促した。PTAでは、体育祭時の「大高坂タクシー」運営と駐車場係、30キロ遠行の補助、図書館ボランティア、など学校行事の手伝いを行っていることを紹介。校訓の「和親」「協同」「自治」「奉仕」を胸に卒業したOBは2万6千人を超え、「全国各地、各界、各層で活躍し日本一の同窓会組織『安陵会』を創り上げている」と誇らしげに語った。
在校生代表の保岡海輝生徒会長は、コロナ禍で大島中学校第1期から行われてきた立神遠泳の代替行事30k遠行や文化祭、体育祭などはことごとく縮小や中止、何十年も継承されてきた応援団やムカデ競争は存続の危機にあることを伝えた。
しかし、いかなる危機にさらされようと、強い意志のもと、職員、生徒が粉骨砕身して大高の復興、発展に取り組んできた。熱い精神「安陵魂」を代々受け継いできた思いは不滅、伝統が途絶えることはない。「私たちは、根底の精神を守りぬき、『大高から島の未来を明るくする』という意志思を持って切磋琢磨していく」と宣言した。