県奄美パーク20年度実績

コロナ禍の影響で過去最少の入館者数となった県奄美パーク

入館者最少の5万7千人
7万減、コロナ禍影響

 奄美市笠利町の県奄美パーク(宮崎緑園長)はこのほど、2020年度の入館者実績をまとめた。奄美の郷と田中一村記念美術館をあわせた入館者数は前年度比55・6%減の5万7348人。稼働が半年だった初年度(01年度)を含む過去最少で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う観光客減少やイベント中止などが響いた。

 入館者数の内訳は、奄美の郷が3万6704人(前年度比54・3%減)、田中一村記念美術館が2万644人(同57・8%減)。総入館者数は19年度の12万9297人と比べ、7万1949人下回った。

 月別では、初の緊急事態宣言が発令された4・5月の落ち込みが激しく、4月が1031人(前年度同期比91・7%減)、5月が377人(前年度同期比97・2%減)と大きく減少。秋には政府の観光支援策「GoToトラベル事業」の効果も手伝ってか11月には同8・2%増の1万1925人まで回復したものの、事業停止後の12月には同34・8%減の7843人、翌1月には同77・8%減の2292人まで落ち込んだ。

 同園も、今年度は感染予防対策の徹底やイベント開催休止などの措置を取りながら開園を継続しているが、長期的な影響は避けられない。宮崎剛次長は「施設には観光客の受け皿・ゲートウェイ(入口)としての役割も果たさなければならない。感染予防対策を取りながら、奄美の自然や文化、伝統の魅力を情報発信し、群島全体に波を広げられるよう取り組んでいきたい」と話した。

 なお同パークは2001年9月3日の開園以降、今年で20周年を迎える。10月15~17日には記念式典や伝統芸能によるステージなども予定している。