龍郷町 台湾パイナップルを学校給食に

給食に出された台湾産パイナップルなどを味わう戸口小学校5・6年生ら

「甘くておいしかった」

 龍郷町は4月下旬、交流を続けている台湾の台北駐日本経済文化代表処から友好の証しとして特産品のパイナップル100個の寄贈を受けた。寄贈パイナップルを町内小・中学校の学校給食の食材として活用し、13日、児童生徒や教職員が味わった。町によると、13日と17日に7小学校、3中学校で合計690食分のパイナップル提供を予定している。

 龍郷生まれで名誉町民の西郷菊次郎翁と台湾の関わりが縁となって、龍郷町と台湾との交流が始まった。

 龍郷町は、2019年6月に「東京オリンピック・パラリンピック大会」の台湾のホストタウンに登録された。同年12月には県内初となる共生社会ホストタウンにも登録され、20年1月に台湾パラリンピック卓球選手2人とスタッフ3人が龍郷町を訪問、交流した。

 今年4月26日、台湾選手団のホストタウンとなる龍郷町と大崎町(曽於郡)に対する「友好表敬記念式典」が鹿児島市で行われ、台湾から台北駐日本経済文化代表処の謝長廷・駐日代表が出席した。この席で、台湾側から龍郷町と大崎町にそれぞれパイナップル100個が寄贈された。

 13日は、町給食センターで台湾パイナップルが調理され、町内7小学校と1中学校の給食に出された。

 戸口小学校(髙司聖保美校長、児童35人)の給食献立は▽カレーピラフ▽豆シチュー▽台湾産パイナップル―など。献立の台湾産パイナップルに関する紹介文には、西郷菊次郎翁と台湾との関係等が記されており、給食時間に放送委員会の松元莉己さんが読み上げた。

 複式学級の5・6年生(11人)の教室では、一緒に給食を食べた。台湾産パイナップルについて永澤春陽さん(6年)は「甘くておいしかった」と話した。また、稽古を続けている「菊次郎ミュージカル」メンバーの赤塚伸春くん(6年)は「普通のパイナップルより酸っぱさがちょっと少なく甘かった」、栄隼平くん(5年)は「甘酸っぱくておいしかった」と感想を話した。