7月までに高齢者の接種完了見通し

ワクチン接種 奄美市と龍郷町、6月14日スタートの第2弾で
25日から予約受付開始

 奄美市と龍郷町は13日、65歳以上の高齢者らを対象とした新型コロナウイルスワクチン接種について、6月14日から7月25日まで実施する第2弾の集団接種で、高齢者全員の接種を終える方針を明らかにした。政府が全国の自治体に7月までの接種完了を要請したことや、ワクチン確保の見通しがついたことなどから、当初、8月末の終了を予定していた計画を前倒しすることにした。今月25日からは電話やインターネットによる予約受付も開始する。奄美市新型コロナワクチン接種推進室は「希望するすべての高齢者が接種できるので、焦らず、安心して予約してほしい」呼び掛けている。

 第2弾は6月14日~7月4日までを1回目、同5日~同25日までを2回目の接種期間に設定。奄美市は第1弾で接種できなかった65歳以上の高齢者約9600人を対象に、龍郷町は高齢者のほか、基礎疾患のある人など約770人について、奄美市名瀬の奄美ワクチンセンター(奄美文化センター)での集団接種を計画している。

 1日の接種人数も現在の240人から、最大で440人規模まで増やす予定。第1弾で実施する笠利(太陽が丘総合体育館)、龍郷町(りゅうがく館)、住用(奄美体験交流館)での巡回接種は行わない。

 奄美市は今月18日までに、具体的な接種スケジュールや予約方法などを記した案内用の広報誌第2号を市内全世帯に配布するほか、龍郷町も全世帯にスケジュールなどを記載した広報誌を配布済み。

 両市町では今月3日から集団接種をスタート。6月13日までに65歳以上の高齢者約5000人(奄美市約3700人、龍郷町約1300人)に2回の接種を進めている。同推進室によると、予約のキャンセルやトラブルなどの発生もなく順調に行われているという。

 一方で、第1弾の予約を開始した4月19日には、奄美市のコールセンターに電話が殺到、終日電話がつながりにくい状態が続いたほか、1日で予約枠が埋まってしまったことから、予約できなかった高齢者などから苦情が寄せられた。

 こうしたトラブルを受け、同推進室は予約受付が始まる今月25日~27日の3日間、名瀬地区の予約専用コールセンターの回線を30回線に増やすなど体制強化をはかる。また、笠利総合支所に笠利地区の住民専用のコールセンターを新たに設置するほか、住用地区については、市職員が各集落を巡回し予約を受け付ける。

 ワクチン接種に関する問い合わせは奄美市が同推進室(電話0997―69―3747)、龍郷町が接種コールセンター(電話0997―69―4579)へ。予約専用コールセンターは名瀬地区が電話0997―52―1479、笠利地区が電話0997―63―1100。両市町とも休日除く午前9時半~午後5時まで受け付ける。