大和村スモモ 当初見込みより下降か

5月中旬に入り色づき始めた大和村のスモモ。生産量の回復が期待されている

 

生産量、週明け最終把握へ

 

 大和村で生産されている特産果樹スモモはほとんどが農協共販で取り扱われているが、JAでは来週から出荷申し込み受け付けを予定している。それにより生産量が把握できる見通しで、引き続き豊作が期待されているものの「当初見込みを下回るのではないか」との見方も出ている。

 同村のスモモ生産量は、2018年の約65㌧から19年は約16㌧、20年は約3㌧にまで落ち込んだ。果実の生産量をまず左右するのが花の状態。今期のスモモは枝の花芽が多く、一斉に開花した満開時期も2月中旬と通常通りとなった。こうした状況から「50㌧の生産量が期待できるのではないか」(村産業振興課)と見られていた。

 ところが着果、果実の肥大、着色時期となり、実のつき具合が悪い園も見られるように。同課、JAあまみ大島事業本部は「着果状態で差が顕著。園によって違いがある。記録的な不作だった過去2年間に比べると豊作だとは思うが、大きな伸びが望めるだろうか」「行政側が肥料の助成も行っているにも関わらず活用されず、肥培管理が不十分な園がある。量が多い農家、少ない農家とかなり差が出るのではないか」と指摘する。

 JAでは週明けから農家の出荷申し込みを受け付ける。それによりスモモ主産地の同村の生産量が把握できる見通しだ。湯湾釜集落にある選果場の稼働は6月に入ってからになる。

 5月中旬に入り、果実は深紅へと色づき始めている。JAは「最終的な肥大時期。梅雨の雨、気温の上昇により良い条件で仕上がり時期を迎えている。樹上選果・摘果の徹底を」と呼びかけている。