宮古崎トンネル 本体完成、工事も終盤

早期供用開始へ工事が進む県道名瀬瀬戸内線「宮古崎トンネル」

早期の供用開始目指す

 県が進めている県道名瀬瀬戸内線「宮古崎トンネル」の工事が終盤を迎えている。大和村国直―奄美市根瀬部間をつなぐトンネルで、延長2316㍍。現在はトンネル本体の工事を終え、道路舗装と電気工事を残すのみとなっており、1日も早い供用開始を目指す。

 工事は、大和村と奄美市を結ぶ代替ルート整備の一環。急峻な峠越えや急カーブなどの難所を回避し、災害時の輸送路確保や救急搬送の時間短縮、物流促進などの効果を見込んでいる。

 県大島支庁建設課によると、計画は2014年から着手し、17年7月に着工。19年9月には大和村側から掘り進めたトンネルが貫通し、現在はトンネル本体の工事を終えている。

 今後は、入札を通じて道路舗装などの工事業者を選定する。車道は2車線の計6㍍で、歩道は片側1・5㍍など総幅8・5㍍。完成すれば、従来線より走行距離で2㌔、移動時間では5分程度の短縮が見込める。

 当初、供用開始時期は21年度以降としていたが詳しくは未定。道路舗装工事前には判明する見通しで、同課の安藤崇課長は「安全対策をしっかり確保しながら、早期開通に努めたい」と話した。

 なお、完成後の総延長は県内7番目。奄美大島では網野子(延長4243㍍)、新和瀬(同2435㍍)に続く3番目の長さになる。