龍郷町浦地内の国道拡幅

国道58号(龍郷町浦地内)の拡幅工事計画を進めている現場。海側の埋め立てを計画=5月23日撮影

海側を埋め立て、車道造成 支庁建設課

 県大島支庁建設部建設課は、国道58号(龍郷町浦地内)の現道拡幅工事計画を進めている。事業名は「道路整備(交付金)事業(浦拡幅工区)」。事業は2019年度に始まり、これまでに①護岸の設計をするためのボーリング調査②設計③埋め立て環境調査④埋め立て申請―を行ってきた。現場は、龍郷町役場前の交差点近くから「浜千鳥館」近くに至る区間。海側を埋め立て、新しい車道と路肩を造成する。事業の全体区間は約700㍍、うち埋め立てによる現道拡幅区間は約440㍍(約300㍍、約140㍍の2区域)。海側に護岸工を施工していき、締め切った後、土砂を投入して埋め立て完工となる。埋め立て工事期間は約7年で、27年度完工を目指している。「事業全体の完了時期は未定」としている。

 県大島支庁建設課の安藤崇課長、担当職員によると、護岸工の工事は、今年4月2日から始まっている。

 埋め立て面積は、町役場側の埋め立てB区域1938平方㍍、「浜千鳥館」側の埋め立てA区域967平方㍍の合計約2905平方㍍。

 現道の車道は、1車線2・75㍍(2車線の合計5・5㍍)しかなく狭いことから、拡幅工事によって1車線3㍍(2車線の合計6㍍)とする。2車線の両側には、それぞれ路肩(75㌢、50㌢)を整備する。2車線の間には、導流帯(0㍍~5・174㍍)を整備する箇所がある。改良区間の国道の最大幅は、11㍍余りになる見込み。

 2カ所の埋め立て区域(A、B区域)の間には、浦川の河口域がある。河口域の海側に新しい橋りょう(車道橋)を整備する。

 埋め立てるための護岸工の21年度計画は、「浜千鳥館」側の1工区(延長29㍍、工事期間は今年4月2日~11月17日)、町役場側の2工区(延長23㍍、同)を予定。それ以降の護岸工整備計画は未定。

 「埋め立て工事費は約7億円の見込み」「前後の取り付け道路につなげる工事費などを含めた総事業費は未定」(同課)。