住用小、文部科学大臣賞受賞

「第75回愛鳥週間2021年度野生生物保護功労者表彰」表彰式の参加者=奄美市名瀬大島支庁=

愛鳥週間野生生物保護功労者表彰
リュウキュウアユの保護活動称え

 野生生物保護に関し顕著な功績のあった個人及び団体を表彰する「第75回愛鳥週間2021年度野生生物保護功労者表彰」で、リュウキュウアユの保護活動に取り組む奄美市住用町の住用小学校(久永浩幸校長・児童数19人)が文部科学大臣賞を受賞した。27日、県大島教育事務所で表彰式が行われ、常陸宮殿下や小泉進次郎環境大臣からのビデオメッセージが上映された。

 同表彰の主催は環境省と日本鳥類保護連盟。表彰は毎年「愛鳥週間(5月10日~16日)」に合わせて行われる。

 リュウキュウアユは環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠA類に指定されており、同小は学校のすぐ近くを流れる役勝川と住用川で2006年から保護活動を行っている。

 同表彰で評価されたのは、▽総合的な学習の時間にリュウキュウアユの学習会や生息地の環境整備に取り組んでいる▽専門家指導のもと児童・保護者・地域等で連携して産卵場所の整備等に尽力している▽学びや体験を壁新聞や学習発表会で発表し、広く理解を深めている―などの点。

 表彰式では大島教育事務所・松本遵所長から久永校長に表彰状が授与され、児童代表の同小6年濱本紫音=しのん=さんに記念の盾が贈られた。その他表彰式には保護者代表や奄美自然保護協議会ヤジ分会の又野峰誓さん、印南百合子大島支庁長および同庁職員などが出席した。

 久永校長は「賞を頂いて感激している。子どもたちにも誇りを持ってほしい。喜びを多くの人に伝えたい」と話し、携わってきた人々への感謝の気持ちを示した。

 濱本さんは「保護活動は15年続いているけれど、リュウキュウアユのことを知らない人がまだまだ多い。でも(受賞がきっかけで)たくさんの人に知ってもらえてうれしい。これからも奄美の自然や川を守っていきたい」と笑顔で話した。

 同小がリュウキュウアユの保護活動で全国規模の表彰を受けたのは今回で6度目。これまでも12年・15年に「全国野生生物保護実績発表大会日本鳥類保護連盟会会長賞」、18・19年に同賞「奨励賞」、17年に「コカ・コーラ環境教育賞最優秀賞」などを受賞している。