奄美で活躍するベビーシッター

「わんくぁ」を運営する平あかりさん


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「わんくぁ」運営・平あかりさん
「子どもを預けるのに罪悪感はいらない」

 「親から『子育てきつかったのよ』と言われるより『あなたは小さいころ本当にかわいかった』と言われる方が、子どもは愛されていたんだなと実感できる。ベビーシッターを利用することで子どもも親もストレスが減る」。そう話すのは奄美市名瀬でベビーシッター業「わんくぁ」を運営する平あかりさん(28)。子どもがかわいくてたまらない、お父さんお母さんを支えたい、平さんの話す言葉から、保育に対する強い思いがひしひしと感じられた。

 平さんは大島高校卒業後、兵庫県にある保育系の大学に進学し、卒業後は飲食店に勤務、店長も務めた。保育園で働き始めたのは奄美に帰島してからだったという。子どもたちや保育士と関わる中で日に日に保育に対する思いが強くなり、『92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育て』(大川繁子さん著)という一冊の本に感銘を受け、「もっとお父さんお母さんの力になりたい」と思うようになったという。

 そんなとき、東京でベビーシッターをしている友人と話す機会があり、「ベビーシッターなら、保育園の枠を超えてサポートができる」とひらめいた平さん。奄美でベビーシッター業を運営することを決意したという。「保育園は基本的に仕事をしている間だけしか子どもを預けることができない。でも、ベビーシッターならどんな理由でも預けることができる」。ベビーシッターの気軽さについて語り、「お母さんやお父さんが何に悩み、ストレスを感じ、どんなときにつまずくのか、直接お話を聞いて学んでいきたい」と意欲を見せた。

 「わんくぁ」で預かる子どもの対象年齢は0歳から15歳まで。それ以上でも「一人にするのが不安」という子どもがいたら何歳でも受け入れる。料金は、奄美在住者は1時間1110円~、観光客は1時間1830円~(別途交通費)。夜間や泊りも含め、どの時間帯でも預けることが可能(スケジュール要相談)。わんくぁには平さんを含め5人のベビーシッターが登録しており、依頼者のスケジュールや希望に合わせ、保育者を選ぶこともできる。

 わんくぁの利用者からは、「こんな笑顔が引き出せるなんてすごい」「(子どもの)成長が見られてうれしい」「離れたぶん、(心に余裕ができて)より一層愛情を注げる」と喜びの声が聞かれているという。

 平さんは「子どもたちを預かっている間は、できるだけ奄美の大自然の中でたくさん子どもたちを遊ばせたい。自己肯定感が高い子どもたちに育ってほしい」と語る。「子どもたちに奄美の素晴らしさを伝えることができれば、一度島外に出てもまた奄美に戻ってきたいと思うようになる。Uターン者が増えれば、島民、Uターン、Ⅰターン、垣根を越えてみんなで仲良くなれる」と、目を輝かせながら、将来の展望を語った。

 「どんな人にも利用して欲しいが、特に転勤族やⅠターンの方など、奄美に家族がおらず心細く思っている人にぜひ利用してほしい」と平さん。

 また、「子どもを預けるのに罪悪感は不要。預かっているときには、子どもたちを楽しませる自信がある。子どもたちは、ちゃんと楽しんでいるので安心して任せてほしい。ベビーシッターを利用することで、保育の選択肢を広げてみては」と呼び掛けた。

 問い合わせや依頼は▽電話:090・9727・9929▽公式インスタグラム:

 wagako1008▽メール:nobi.nobi_ta@icloud.comまたは公式ラインから

 (重田涼子)