奄美医療生協・保健学校

フレイル予防についての説明に耳を傾ける受講者

AEDの使い方を実践で習得

フレイル予防や救命学ぶ
自宅でできるトレーニング実践紹介も

 奄美医療生活協同組合は31日、2021年度保健学校を奄美市名瀬の生協会館で開催した。自らの健康づくりに取り組み、地域の中心となり、健康チェックの役割を担う人材を育成することが目的。同組合員や関心のある人計8人が参加し、「フレイル」予防や救命など、健康全般について学んだ。

 同講座は、北大島地区、南大島地区、徳之島で毎年1回ずつ実施。講座内容は、必修の項目以外は受講者のリクエストに対応して毎年変更している。今年度は、昨年に引き続きコロナ自粛により加速が懸念される「フレイル」を予防するためのトレーニングや食事法を取り入れた。

 フレイルとは、心身ともに活力が低下した「虚弱」な状態を指し、健康と介護が必要な状態の中間段階で、要介護になる可能性が高いとされる。

 この日は、奄美中央病院の看護師や理学療法士、管理栄養士、奄美市職員などを講師に、▽血圧測定▽心肺蘇生法と応急処置▽フレイル予防▽尿・尿塩分測定実習▽認知症サポーター養成ーなどを座学と実技を交えて構成。

 午前中にあった心肺蘇生法と応急処置の実技では、人形と模擬のAEDを使用して心臓マッサージの方法とAEDの使用法を習得した。受講者は「AEDはどのような場所あるのか」「心臓マッサージのコツは」などと積極的に質問していた。

 フレイル予防の項目では、理学療法士が自宅でできるトレーニングを、実践を交え紹介。「少しずつでもいいから、毎日続けることが大切」などと呼び掛けがあった。なお、午後は管理栄養士がフレイルを予防する食事について講演した。

 同市名瀬から参加した中西里美さん(68)は「一人暮らしであること、足腰が弱くなってきたことなどがきっかけで、健康管理のために受講した。AEDの使い方は、知っていたらほかの人にも教えられるので心強い。また参加したい」と感想。同市笠利町から参加の安田文代さん(64)は「講座全般を習得して、できるだけ健康でいられるようにしたい」と意欲的に語った。