和泊町シルバー人材センター

県道の清掃作業を行うシルバー人材センターの会員ら=27日、和泊町=

入会率10%超、群島内最高
地域に欠かせない存在へ

【沖永良部】和泊町シルバー人材センター(平山和仁理事長)の入会率が伸びている。同センターによると、8月末現在の会員数は282人で、町の60歳以上の人口に占める入会率は10%を超えた。県内で最も高い数値となっている。

同センターは1992年設立。来年で30周年を迎える。昨年度の事業実績は、受託件数が1837件、契約金額1億2982万8千円で、ともに過去最高を記録。会員数は19年度の243人から39人増えた。

会員の増加とともに業務内容の幅も広げている。道路や公園の清掃管理、大工、農作業、庭の剪定など以前から受託件数の多かった業務に加え、企業から依頼されたJAC機内清掃、高齢者介護施設でのシーツ交換、測量補助なども請け負う。

昨年からは新型コロナウイルスの影響で空港・港での検温業務も担当。島外に住む町出身者のために始めた墓参り代行サービスは、移動自粛により件数が増えたという。

このほか、会員の福利厚生にも力を入れてきた。タラソおきのえらぶと連携し、月額6000円の施設利用料を会員は4000円にした。さらに限定20人に対しては、4000円のうち1000円をセンターが助成している。昨年4月に始めた制度だが、毎月1日に募集する限定枠は、すぐに満員になるほど好評だ。

平山理事長は「行政や企業からの委託業務だけでなく、個人からの依頼も増えている。高齢者が楽しく働ける場を提供し、町に欠かせない存在として地域に貢献していきたい」と話した。