県開促協提案活動

提案事項説明会であいさつする塩田知事

山口環境相に提案書を提出する一行

軽石漂着被害の支援も
新たな経済対策への要望書提出

【東京】鹿児島県は、県開発促進協議会(会長・田之上耕三県議会議長)及び知事による「2022年度政府等の予算編成等に関する提案活動」を16日に中央関係省庁で行った。一行は総務省、国土交通省、厚生労働省などを訪問し要望書を提出。地方税財源の充実・確保や軽石漂着被害への支援などに理解を求めた。

提案活動に先立ち午前8時から千代田区の都市センターホテルで、一行は県選出の国会議員に向けて「提案事項説明会」を開催。塩田康一知事は「奄美の素晴らしい自然を次代へ受け継いでいくとの決意を新たにした」と世界自然遺産登録式典に関連してあいさつ。コロナ禍における県の状況や取り組みを報告。また、影響が懸念される軽石漂着問題に触れ「漁船等、船舶の安全航行・安全操業を確保する観点から、国の責任において回収をお願いします」などと要望書に沿って訴えた。

同協議会は「新たな経済対策等に関する要望について」と「軽石漂着等による被害への支援措置等」に関する要望について報告事項として説明。中でも重点提案項目として、新型コロナウイルス感染防止対策の推進として、ワクチンの円滑な接種体制の確保や離島における感染者の搬送、サツマイモ基腐病対策の充実・強化、防災・減災対策、国土強靭化の充実強化のほか、奄美群島振興開発など30項目をあげた。

森山裕衆院議員から、サツマイモの基腐病に関連した畑地の消毒について、また園田修光参院議員からは、3回目のワクチン接種に対する市町村の取り組みへの質問がされるなど、各議員との活発な討議があった。

その後、一行は各省庁を精力的に回り要望書を提出。環境省では、世界自然遺産登録後の取り組みの推進のほか、「軽石漂着等による被害への支援措置等」に関する要望がされ、「継続的な国の支援をお願いしたい」との知事に、「軽石が海岸を埋めている写真に心を痛めている。今後も県の要望に応えていきたい」と山口壮環境相が応じていた。活動を終えた田之上会長は「各省庁で理解を得られ、手ごたえを感じている」と満足気に振り返った。