砂防ダム「役割知って」

赤穂産業らの案内で砂防ダムを見学する名瀬中学校2年生たち

奥俣川工事現場 赤穂産業、名中生徒招いて見学会

赤穂産業(株)(竪山兼二朗代表取締役、奄美市名瀬伊津部町)が主催する砂防ダムを学ぶ「見学会」が15日、同平田町を流れる奥俣川の工事現場であった。名瀬中学校(三原秀樹校長)2年生65人を招いて授業。生徒らは、砂防ダムの役割や人命・財産を守る仕事の大切さを習った。

事業は、2010年10月の奄美豪雨災害で、同町下流でも多数の被害が出たことを受けて12年に着工。通水部には生き物が行き来できるよう格子状(鋼管)のスリットを設けるなど、環境に配慮した工法が採用されている。

見学会は、第2号堰堤(長さ64メートル、高さ9・5メートル)が12月に完成を迎えたことに伴い、施工を請け負った一社である同社が企画。同社の竪山代表や岩越明大取締役土木部長、県大島支庁建設課の兒島公美子技術主査らが案内役を務め、仕事や防災意識などを学んだ。

生徒らはグループごとに見学し、3D化した設計図をパソコンで動かしてみるなどその構造を確認。ドローンでは空から砂防ダムの全貌を眺め、傍らでは最新機器を使った測量に挑戦してみるなど、地域を守る仕事の一端を知った。

2年の豊倉永汰朗くんは「森の中にあって壮大。砂防ダムがあることで地域の安心感が生まれている。すごい」と話した。

最後はドローンで記念撮影。竪山代表らは「地域に密着した仕事。将来、奄美のために頑張りたいと思う人は声を掛けて」と熱心に呼び掛けた。