全島一「牛若赤丸」V3

1トン超の巨体の激突で沸かせた新春闘牛大会の「全島一優勝旗争奪戦」(右・3度目タイトル防衛の牛若赤丸)=3日、伊仙町

 

ミニ軽量級に「闘天琉ムサシ」
徳之島新春闘牛大会

   
 【徳之島】闘牛の島・徳之島の新春を豪快に彩る2022年新春闘牛大会の目玉、「第30回徳之島全島一・ミニ軽量級優勝旗争奪戦伊仙町大会」(同町闘牛協会中部支部主催)は3日、徳之島なくさみ館(同町)であった。全島一(最強無差別級)王者の「牛若赤丸」(徳和瀬)が3度目防衛を果たし、ミニ軽量級(700キロ未満)王座には「闘天琉ムサシ」(平土野)が就いた。

 昨年5月の大型連休中に開催後、新型コロナウイルス感染防止に協力して大会自粛が続き8カ月ぶりの本大会興行。元日早々「ワイド、ワイド」の歓声をこだまさせ「第30回徳之島軽量級優勝旗級争奪戦~平成13・14年生成人記念闘牛大会」(会場同)と銘打った計8組の取り組みで開幕。新春大会は4日まで計4大会があり、連日、島内の闘牛や正月帰省客、観光客など3千人前後の観客を飲み込み鍛え上げた筋骨隆々の1トン前後の巨体の激突を堪能させている。

 そして、同島闘牛の最強を決める3日目の結びの全島一優勝旗争奪戦では王者「牛若赤丸」に「前の誉・金剛山」(阿三)が挑戦。体重1トン超の巨漢同士の相譲らぬ攻防の末、牛若赤丸は金剛山の再三の突進に耐え対戦時間20分24秒で逆転勝利した。大関戦のミニ軽量級は、挑戦牛「闘天琉ムサシ」が「富同志会海月ちゃん」(上面縄)を〝切り返し速攻〟の45秒で退け新王者となった。

 埼玉県浦和市から妻子4人で来島観戦した会社員・東ケ崎拓真さん(46)らは「去年はコロナ禍の移動自粛に初来島できず、新潟県山古志の闘牛大会を観戦。人の動きが見どころだが、徳之島は迫力面では格段の違いが。この後、闘牛との散歩も体験します」と目を輝かせていた。