県内初オミクロン株5人感染

新型コロナウイルスについて会見する塩田康一知事

市中感染 離島にPCR検査キット配布 知事会見

塩田康一知事は5日、新型コロナウイルス感染症について会見し、新たな変異株であるオミクロン株の感染者が5例確認されたと発表した。県内での確認は初めて。感染者5人(男性2人・女性3人、年代や居住地は公表せず)は、いずれも海外渡航歴はないことから市中感染とし、「変種株も従来株と同様、徹底した感染防止を」と県民に呼び掛けた。

5例とも昨年12月下旬~1月上旬に発熱後、PCR検査で陽性反応。ゲノム解析の結果、5日にオミクロン株と判明した。感染者は、(1)県外から県内に入った人とその家族(2)県外との接触者とその家族―の2グループに分けられ、いずれもワクチン2回接種後の感染。感染者は医療機関に入院、約50人の濃厚接触者は自宅待機中という。

今後の感染防止対策として、(1)県民に無料のPCR検査の実施(県内16カ所、順次拡大)(2)離島へのPCR検査キットの配布(3)基本(3密回避・マスク着用・手洗いうがい消毒)の徹底(4)県外への往来は慎重に、事前のPCR検査と体調管理に留意―などを挙げた。

県内の2桁感染は昨年9月19日以来。気を緩めると爆発的感染拡大につながるとし、知事は「社会活動が活発になりつつあるが、安心安全なまちづくりのために強い警戒感をもって行動してほしい」と県民に訴えた。

オミクロン株の感染者を含めた5日の県内の感染者は、奄美市6人、龍郷町2人、鹿児島市4人、姶良市2人、さつま市1人、県外4人の計19人。

龍郷町の感染者は、50代男性と80代女性(4日確認の濃厚接触者)、現在医療機関に入院中。奄美市の感染者は、20代男性2人、40代女性1人、50代男女3人の計6人で現在、医療機関に入院している。

県内の累計患者数は9152人(前日比19人増)。4日現在、医療機関での療養者は13人(前日比5人増)。宿泊施設の入所と自宅待機者はいない。