「ナンカンジョセ」振る舞う

祖母の翠さんから笑顔で「ナンカンジョセ」を受け取る聖河くん

「よく食べ、健康で元気に」

7日は「ナンカンセック」(七日節句)、数えで7歳を迎える子どもたちの健やかな成長を願って、親族などの家々で「ナンカンジョセ」(七草がゆ)が振る舞われた。奄美市住用町の和田霜析さん(47)と良子さん(45)の長男聖河くんも数え7歳を迎え、良子さんの実家を訪ね、祖母の丸田翠さん(76)からナンカンジョセを受け取った。

「七歳までは神様の子ども」という言い伝えが残る奄美では、子どもの無病息災を願って、同日に7軒の親戚や知人の家を回り、ナンカンジョセやお祝いを受け取る風習がある。 

和田家ではコロナの警戒レベル5の影響を受け、それぞれの実家のみの訪問に切り替えた。奄美市名瀬の高千穂神社にお参りしたあと、同市の丸田家を訪問、聖河くんは、お盆に乗せられた七草がゆを大事そうに両手で受け取った。

祖父の卯禮男さん(82)と翠さんにとっては9人目の孫にあたり、久しぶりの七草がゆとなり「今年から小学生、よく食べて、健康で元気に学校生活を送ってほしい」と口をそろえ、目を細めた。良子さん、霜析さんは「産まれてすぐに2カ月の入院、それからは病気ばかりしていたが、昨年は一日も幼稚園を休まなかった。体も丈夫になって、無事にこの日が迎えられてうれしい。健康で元気に楽しく過ごして欲しい」と我が子の元気な姿に喜びをかみしめていた。

今年から住用小学校に入学する聖河くんは「大きくなったら住用にパン屋をつくる」と元気に答えた。