高齢者事故が高水準

2021年も引き続き高齢者事故の割合は高かった(資料写真)

21年奄美署管内交通事故
サポカー利用呼び掛ける

奄美署はこのほど、昨年2021年(1~12月)に管内で発生した交通事故発生の概況(速報値)をまとめた。人身・物件事故の総発生件数は前年比55件増の1030件で、65歳の高齢者の人身事故も前年比4件増の18件、うち死者も20年のゼロに対し21年は1人発生している。高齢者による事故が引き続き高水準で推移しており、同署は免許の自主返納とともに、安全運転サポート車(サポカー)の利用を呼び掛けている。

同署によると、21年の交通事故の発生件数は1030件で、2年ぶりに千件を超えた。内訳は人身事故が前年比8件増の63件。物件事故が同47件増の967件で、全体の発生件数は約5・6%増加した。人身事故の種別では、死者2人(前年比同)、重傷者24人(同10人増)、軽傷者39人(同12人減)。

人身事故の原因別では、①前方不注意20件(前年比5件増)②安全不確認19件(同4件増)③動静不注視の8件(同4件減)の順で発生。前年と変わらない原因順となった。

一方、年代別の当事者として関わる人身事故は、65歳以上の高齢者が18人(前年比4人増)と最も多く、全体の約29%を占め、20年の約25%から増加し、高水準で推移している。高齢者の歩行中の死傷者は、前年比1人増の11人で、違反ありが9人、違反なしが2人。違反種別では①信号無視②車両の直前直後の横断③横断歩道外歩道の順で発生した。

また、高齢者の免許返納数は前年比19人増の221人。男性122人、女性99人で前年から9・4%増えた。

末永健太交通課長は「人身事故の約3割が、高齢者の事故だった。運転技能を補う運転も必要だが、その手段の一つに安全運転サポート車(サポカー)の利用がある。今年は、自動ブレーキ機能を搭載した車両に限定したサポカー限定免許制度もスタートする。自主返納と併せて積極的に利用して欲しい」と呼び掛けた。

なお、レンタカーの事故は、人身・物件合わせて前年比19件増の168件だった。