寺田氏の絵画「海沿いの家」(茶額)を前にメンバーら
寺田氏の志継ぐ絵画、奄美で 主体美術協有志
主体美術協会の作家有志(東京都)によるグループ展「ひぐらし展」(同実行委員会主催)が3日から、奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館企画展示室で始まっている。洋画家で故・寺田政明氏を師と仰ぐ会員6人に、県内出身の画家2人をゲストに迎え、計39点の絵画を展示。メンバーらは「田中一村とは異なる画風。表現力や独創性を楽しんで」と多くの来場を呼び掛けている。15日まで。
寺田氏に師事し、志を継ぐ仲間による作品展。寺田氏のアトリエがあった東京板橋区の通称「ひぐらし谷」にちなみ、東京では15回以上開かれる作品展。奄美では初のお披露目となった。
メンバーからは、奄美市在住の畠理弘さんに、東京、埼玉県などから小野寺純子さん、野口義博さん、緑川敏夫さんが来島(返町勝治さん、水村喜一郎さんは欠席)。招待作家で同市名瀬出身の津江三千子さん、鹿児島市出身の有馬久二さんも訪れた。
会場には、寺田氏の作品2点をはじめ、具象から抽象画、油絵から日本画までの絵画39点が並んだ。サイズは10号から120号2枚組の大作まで千差万別。確かな画力と創造性豊かな表現力は観る人のイマジネーションをかき立ててくれる。
作品はほとんどが新作で「こんな立派な場所で、奄美の人に発表できるのは格別の喜びだ」と緑川さん。メンバーらは「力のあるメンバーだからこそできた展覧会。個性的な作品に一度ふれてみてほしい」と話している。
開館時間は午前9時~午後6時で、入場無料。6日午後1時からはギャラリートークも予定している。