銀座もとじで「大島紬まつり」

伊藤昌代織り手(右)のてほどきで龍郷柄の機織りを体験した、末永健一さん(手前)を囲んで。左奥から泉二社長、都成織物・都成俊一郎社長、興紬工房・興ほずみ専務、前田紬工芸・前田豊成社長)
繊細な龍郷柄に挑む手元の様子(写真は、いずれも銀座もとじ提供)

泥染めなどの体験に歓声
月末からは柳染めの授業も

【東京】中央区銀座で着物専門店を展開する「銀座もとじ」(泉二弘明(もとじこうめい)代表取締役社長)が、このほど同社を舞台に「大島紬まつり」を開催した。参加者は、機織り、泥染めなどで奄美を体感していた。28日からは、同区の泰明小学校での柳染めの授業も予定されている。

イベントは「銀座もとじ『和織』(中央区銀座4-8-12)」を舞台に、「銀座に『奄美』がやってくる!『大島紬まつり』」と題して5月13日から29日まで行われた。本場奄美大島紬協同組合創立120周年を記念し、大島紬の歴史的背景や制作工程を通して、奄美の風土・文化を体感してもらおうというもの。

店内には代表的な泥大島をはじめ、希少な白大島、華やぐ色大島など約300反の本場大島紬が集結した。大島紬のだいご味である経緯絣(たてよこがすり)の「龍郷柄」の機織り体験会も催され、参加者は真剣なまなざしで挑んでいた。また、奄美から織元3社(前田紬工芸、都成織物、興紬工房)を迎えての「ギャラリートーク」もあり、制作にまつわる裏話などが披露された。ほか、泥染め体験会もあり、参加者はテーチ木(車輪梅)と奄美の泥による化学反応に歓声を上げていた。

泉二社長は「かつてない規模の大島紬と、体験を通じて奄美を知ってもらえたと思います」と手応えを語っていた。本場奄美大島紬を見て、聞いて、触れて、心で感じてもらうといい同社の思いは、参加者の笑顔となっていた。28日からは、恒例の泰明小学校を舞台にした柳染めの授業が始まり、7月13日には奄美大島の大勝小学校とのビデオ電話による交流授業も予定されている。